仁穆王后と貞明公主が幽閉された西宮(ソグン)は現在の徳寿宮(トクスグン)。写真は正殿の前にある中和門(チュンファムン)
第5回 貞明公主の復活
1623年、光海君(クァンヘグン)を追放するクーデターが成功し、幽閉を解かれた仁穆(インモク)王后と貞明公主。2人の地獄のような監禁生活は10年で終わった。このとき、貞明公主は20歳だった。
仁穆王后が出した条件
クーデターを主導した綾陽君(ヌンヤングン)が、光海君の次の王位に就くことは決定的だった。
彼は、14代王・宣祖(ソンジョ)の孫であり、有力な王族として王位に就く資格が十分にあった。
あとは、王族最長老の仁穆王后の許可が必要だった。
もちろん、仁穆王后としても、息子を殺した憎き光海君を追放してくれた綾陽君の王位に異存はなかった。
しかし、仁穆王后は、綾陽君の即位を認めるための条件を出した。
それは、何なのか。
仁穆王后は、はっきりと言った。
「奴を斬首せよ」(ページ2に続く)