弟を奪われた貞明公主
李爾瞻と金介屎が次に狙ったのが永昌大君である。
側室から生まれた光海君と違い、王の正室から生まれた永昌大君には相応の支持者がいた。このことを危惧した李爾瞻と金介屎は、永昌大君が謀反を起こそうとしたという容疑をでっちあげて、わずか7歳の子供を仁穆王后から引き離して江華島(カンファド)に流罪にしてしまった。
永昌大君が連れ去られるとき、彼は「姉上と一緒でなければ行かない」と駄々をこねた。大好きな姉の貞明公主と別れるのが絶対に嫌だったのだ。
しかし、光海君の一派は母親の仁穆王后から無理に永昌大君を引き離し、泣き叫ぶ子供を強引に島流しにしてしまった。
3歳下の弟を溺愛していた貞明公主。彼女はまだ10歳だったが、弟と引き離されて涙がかれるほど悲しんだ。(ページ4に続く)