韓流スターと兵役に関する講演会を行なったときに受けた質問が数多くあります。その中で、ユンホに関することを私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)が答えたものをまとめて今回の記事にしました。前編に引き続いて、今回は後編です。
質問5「一般市民が鑑賞できるステージにユンホが登場する日は、半分ほどが土日に当たっています。給料とは別に、休日手当てのようなボーナスが出るのですか?」
ユンホは今上等兵なので月給は18万ウォン(約1万8千円)になっています。これは、国で決められている給料です。
陸軍は原則的に土日が休日になっています。しかし、ユンホの場合は休日に出勤してステージをこなすことが多いのですが、それに対して給料以外のボーナスをもらうことはないと思われます。土日のステージはあくまでも公務の一つなのです。
ただし、休日出勤をしているわけですから、かならず代休をもらえます。その代休をためておいて、あとでゆっくりと代休を取ることになるのでしょう。(ページ2に続く)
質問6「素朴な疑問ですが、軍楽隊の人たちも一般の兵士と同じように軍事訓練を行なうのでしょうか?」
ユンホの場合、基本は陸軍の兵士であり、たまたま軍楽隊に所属しているという位置づけになります。軍楽隊のメンバーといえども、まずは陸軍の兵士ということが優先するわけです。
ただし、軍楽隊のメンバーの基本軍務は楽器の腕を磨くことであり、軍楽隊のレベルを上げることなのです。そういう意味でも、毎日の軍務の大半は楽器の練習に費やされるといえるでしょう。
とはいえ、所属する第26師団で大きな訓練(実戦想定訓練や極寒体験訓練など)があるときは兵士として参加しますし、必要最低限の射撃訓練などは行なっています。そんな状況の中で、ユンホは5月に特級戦士になりました。これは射撃と体力が超一流であることの証です。
通常の軍事訓練が極端に少ない軍楽隊員としては大変な快挙ですが、おそらく休日や休憩時間を使って鍛練を欠かさないのでしょう。
誰にも真似ができないことだと言えます。
質問7「ユンホは毎日どんなふうに過ごしているのでしょうか?」
陸軍の現役兵として兵役中の人の中で、ユンホが一番忙しい毎日を送っているのではないでしょうか。
通常は朝6時に起床して、点呼・体操を経て朝食を取り、午前8時に軍務が始まります。彼の場合は自分の練習をしたり部下の指導をしたりステージの企画を練ったりしているでしょう。正午に昼食を取って休憩した後に午後の軍務を行ない、午後5時に一日の日課が終わります。
夕食を取ったあとは待望の自由時間になるのですが、ユンホのことですから休んでいないでしょう。体力トレーニングをしたり、ダンスのレッスンをしているかもしれません。こうした時間を経て夜10時に就寝となります。
これは平均的な1日ですが、その他にも、軍隊内の公式行事(表彰式や就任・退任式など)に臨むときもあれば、外のイベントに出掛けることもあります。
土日の休みもユンホはジッとしていないはずです。自主的に練習や訓練をすることが多いのではないでしょうか。そこまでやらないと特級戦士になれませんし、入隊時に宣言した「素敵な怪物」になることもできません。そういう意味で、「陸軍で一番忙しい男」と思えるのです。
質問8「陸軍の広報MV『私が守る祖国』にユンホが出演しています。やはり彼は特別な存在なのですか?」
陸軍が公式ホームページに新しい軍歌である『私が守る祖国』のミュージックビデオを公開したのは6月23日でした。ユンホがメインにフューチャーされていて、軽快なリズムに乗ってキレのあるダンスが披露されており、『私の祖国、私が守らなければ……、守ることができる……』と歌われています。
すでに陸軍には公式ホームページに公開されている軍歌だけでも160曲くらいあり、軍歌の数自体はとても多いのです。
しかも、旧来の「典型的な軍歌」だけでなく、新しい感覚の軍歌も増えています。とはいえ、今回の『私が守る祖国』は別格の出来ばえです。やはり、特級戦士になったユンホが陸軍にいる間に、若い人たちにもアピールできる斬新な軍歌を作ろうとしたのでしょう。韓国でも評判になりましたが、それもよくわかります。
質問9「今後のユンホの活動で注目されるのは?」
今後もユンホは、第26師団が駐屯している地元の楊州(ヤンジュ)市で開かれるイベントに何度も登場すると思われます。
上等兵になって責任ある立場になってきましたから、彼自身が主体的に自分の出演を企画・運営していくことになると思われます。
それから、一番大きなイベントになるのが地上軍フェスティバルでしょう。これは陸軍が国民を対象に開く最大規模の広報フェスティバルです。
今年も10月2日から6日までの5日間、鶏龍(ケリョン)市の基地で行なわれることが決定しています。
昨年の地上軍フェスティバルでは二等兵でありながらMCまで担当したユンホは、上等兵になった今年はさらに前面に出て企画・プロデュースをするのではないでしょうか。
誰でも気軽に見られるフェスティバルであり、大いに期待しているファンもとても多いと思います。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
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