パク・ヘイル、カム・ウソク監督が韓国映画『黒く濁る村』舞台挨拶のため来日!

10月29日(金)、東京六本木にて第23回東京国際映画祭の「アジアの風」部門で招待上映される韓国映画『黒く濁る村』で主演を務めた『殺人の追憶』『グエムル~漢江の怪物~』などに出演し、豊かな演技力で定評のある韓国俳優パク・ヘイルとカン・ウソク監督が来日し、舞台挨拶を行った。

『黒く濁る村』舞台挨拶

映画『黒く濁る村』は韓国で空前の大ヒットとなったウェブ・コミックが原作の“欲望の果てに見える人間の哀しみを描く極限のミステリー”で韓国では350万人を動員し話題を呼んだ作品で、韓国のアカデミー賞と称される『大鐘映画祭』に作品賞、監督賞、主演男優賞(パク・ヘイル、チョン・ジェヨン)の3つの部門にノミネートされるなど大きな注目を浴びている作品だ。

映画の上映前にパク・ヘイルとカン・ウソク監督の2人は大きな拍手で迎えられ登壇した。

 

カン・ウソク監督

「こんにちは。監督のカン・ウソクです」と挨拶し、「私は『シルミド』という映画以来6年振りにみなさんの前に立つことになりました。いつもオリジナルの作品を撮っていましたが、原作を見た時に非常に立体的な印象を受け、登場人物も映画的だと思い(原題“苔”)映画化することを決めました」と作品を作る“きっかけ”を述べ、「この作品は7本目の作品ですが今までの中で一番苦労した作品です。この作品には適度に“恐怖”がちりばめられていますが、ドキッと驚かせる技法ではなく、明るい画面の中や、少ない動きの中で“恐怖”を感じてもらい、緊張感を持たせる演出で表現する点に力を入れました。上映時間も長いので長く感じさせないように編集するのも大変でした」と撮影時の苦労した点を紹介した。

 

劇中の村についての質問に

「村はセットで、原作の村は小さいが映画化にあたり、(原作に忠実に大きくしようと)一番お金をかけ、山を一つ削って村を作りました。」と作品のこだわった点に触れ、「この作品は韓国で既に評価を受けています。上映時間が2時間41分と長いですが1時間30分ぐらいに感じたといって貰えることが私にとって最大の賞賛です。

そしてその言葉で励まされました。日本の皆さんにはゲームを楽しむように、心から楽しんで頂けたら嬉しいです」と作品にかける意気込みを力強く語った。

パク・ヘイル カム・ウソク監督

続いて主演のパク・ヘイルは

「こんにちは、私はパク・ヘイルです」と日本語で挨拶、「この作品を通じて日本の皆さんとお会いできて大変エキサイティングしています。そして緊張しています」と心境を語り、「個人的に原作のコミックを読んでいました。映画化になると聞くと同時に監督自ら『一緒に映画をやろう』と電話で誘って頂きました。

カン・ウソク監督といえば韓国で最も観客を動員し、大衆と心を通い合わせる方なので断る理由はないと思いました」と出演の経緯を明かした。 原作の主人公がパク・ヘイルさんによく似ていると話題になっていいますがご自身は似ていると思いますか?の質問には「実は似ざるを得ない状況でした。

原作を読んでいたときに原作者の方にお会いする機会がありまして『“ユ・ヘグク”というキャラクターはパク・ヘイルさんをイメージして書きました』とおっしゃってましたので・・」とし、「また僕の演じる“ユ・ヘグク”とう青年は見知らぬ閉鎖的な村へ一人でやって来る異邦人のような役なので演技をするのが大変でした。」と役作りのエピソードも披露した。

 

共演者については

「初共演だがそれぞれ映画界で最も活躍している個性的な方々なので一緒に仕事ができて本当に嬉しかったし、それぞれキャラクターに合った俳優さんたちなので本当に楽しく撮影できました」と答えた。

舞台挨拶後、本作で3部門にノミネートされている「大鐘映画祭」の授賞式に出席する為すぐ帰国する2人に受賞について聞いてみるとパク・ヘイルは「ノミネートされること自体が久しぶりでこれでもう受賞した気分になっています(笑)」と答え、カン・ウソク監督は「わたし自身よりは出演した俳優が受賞してくれるのでは・・・」とし、続いて「パク ・ヘイル君は演技力が少し未熟だから受賞は難しいのでは・・・」と冗談を交えたカン・ウソク監督の厳しい言葉に「これから僕も一生懸命頑張っていきます」と苦笑しながら答えるパク・ヘイルの姿に会場は笑いと拍手の両方に包まれた。

パク ・ヘイル パク ・ヘイル

『黒く濁る村』は11月20日(土)より、丸の内TOEI、シネマスクエアとうきゅう、シアターN渋谷ほか全国ロードショー

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*オフィシャルサイト:http://kurokunigorumura.com

2010.11.02