韓国で“バラードの皇帝”と呼ばれ、今年デビュー20周年を迎えたシン・スンフンが、約1年ぶりの日本ツアーを開催した。 コンセプトミニアルバム「LOVE O’CLOCK」の発売日に行われた大阪公演に続き、東京国際フォーラムAにて「2010 The Shin Seung Hun SHOW in Japan ~20th Anniversary ~」の2days公演に先立ち合同取材が開催された。
黒のジャケットに白いシャツ・グレーのベストにジーンズ姿でにこやかな笑顔で現れたシン・スンフンは、会見場に入るや否や「お久しぶりです」と声をかけての登場に、報道陣から20周年のお祝いの言葉と拍手とともに迎えられた。
開演前の貴重な時間ということもあり、早速質疑応答に移った。
最初に出た質問は「今ファンと一緒に歌いたい歌は?
デビュー曲の「微笑みに映った君」と少し考えて答えたシン・スンフン、20年間という長きに渡り多くの歌を作り歌い続けてきた彼には感慨深いものがあったであろう。
長丁場のライブのために運動しているかとのか?
「呼吸が一番、筋肉よりもランニングで肺活量を鍛えている」と答え、「モムチャンが流行っているので試してみたが好きな服が合わなくなるのでやめた」とのエピソードも明かし笑いを誘った。
今後どこまで現役で行くか?
韓国では音楽の流れが速く5年続けば長いが、日本では50代以上の人が歌っているのが羨ましいとした上で、「曲を作って詩を書き声が出る限りその時までがんばる」とファンには嬉しい言葉を述べた。
数々の映画やドラマのOSTを歌うシン・スンフンだが、イ・ビョンホン主演の大ヒットドラマ「アイリス」でも主題歌を歌っている。
OST参加が多いですが、ドラマ「アイリス」のOSTに参加した理由は?
弟のようなイ・ビョンホンから「兄ちゃんに歌ってほしいな」とのお願いに応え出来上がった作品との秘話も明かし、アクションものにバラードをどう入れるか考えましたが、イ・ビョンホンさんとキム・テヒさんのシーンなどで途中で台詞を入れられるように、あえてゆっくりとした曲に作っています。」とエピソードを明かした。
誕生日が近い彼は、2000年までは芸能界の友人とパーティーをしていたという。それ以降はファンとパーティーを開いていて今年もその予定だそうだ。
個人的な予定は?と聞かれると、「10年間プライベートパーティーをやっていないし、後輩たちからもやろうと言われているので今年はやりたい」と希望を語った。
そして最後に世間ではガールズブームが起きているが?
「大事なことはこれからどういうブームが来るかなどではなく、以前と比べると同じアイドルブームといっても発展してきている、可愛いだけではなく実力のあるアイドルがでてきた。バラードも頑張らなければならないということです。他のジャンルと対決するものではなく、それぞれで頑張りたいですね。そして、少女だったファンたちもおばさん世代になり、その子供も曲を聴くようになる。そうやって時代は流れ、思い出になっていけばいい」とスンフンならでは思いを語った。
フォトセッションタイムと移り、カメラマンの要望に快く応え笑顔を見せたシン・スンフンは、大きな拍手とともに会見場を後にした。
緊張の面持ちの取材陣に「楽な顔で」と気を使い、質問を遠慮がちにしていると「私生活の質問も大丈夫、結婚以外は(笑)」と場を和ませ、記者からの質問に必ず「お久しぶりです」と声をかけるシン・スンフン。
20年間変わらずファンに愛されてきた理由が垣間見えた会見だった。