ユンホが所属する第26師団の兵士たち(韓国陸軍公式サイトより)
陸軍の第26師団・軍楽隊で軍務に励んでいる東方神起のユンホが、非常に優秀な成績を収めた人が選抜される「特級戦士」になって大きな話題を集めている。この特級戦士とは一体どういうものなのか。具体的にわかりやすく解説しよう。
訓練が厳しい第26師団
そもそも、第26師団はソウルから北に車で1時間くらいの楊州(ヤンジュ)市にある。普通の歩兵師団と違い、戦車や装甲車を主に扱う。訓練が厳しいことでよく知られており、軍楽隊の他に憲兵隊、新兵訓練隊、偵察隊、医務隊をもっていて規模がとても大きい総合師団である。
この有名な師団のトップからじきじきに特級戦士として表彰されたのが、東方神起のユンホである。
彼は29歳のときに入隊したので、体力的にはハンディがあるはずだった。というのは、徴兵制で入隊する人たちは20歳や21歳の若者が圧倒的に多く、体力がありあまった年代層向きに訓練が組まれている。
10歳近く年下の人たちと同じ訓練をすると、30歳近くの人は体力的に苦しいのは仕方がなかった。
しかし、ユンホは違った。
彼は、新兵訓練でも最優秀訓練兵賞を受けている。これは、体力的に同期の中でトップクラスであることを意味している。この事実からも、ユンホが日頃からいかに身体を鍛えていたかがわかる。
3泊4日の休暇がもらえる
昨年7月21日に入隊したユンホ。10カ月近くの軍隊生活を経てきたわけだが、適応力に優れた彼は晴れの特級戦士に選ばれた。
この特級戦士は、どうすればなれるのだろうか。
師団ごとに選抜基準が異なるのは事実だが、一般的には次のような条件がある。
〔戦闘技術〕射撃訓練で20発中、18発を的に命中させる
〔体力測定〕・2分間に腕立て伏せを72回以上
・2分間に上体起こし(腹筋)を82回以上
・3キロメートルを12分30秒以内に走る
こうした条件をクリアして、非常に優秀だと認定されると、特級戦士に選抜されるのである。
この特級戦士は、兵役中の兵士の誰もがあこがれる特別な存在だ。
褒美もある。基本的に4泊5日の褒章休暇をもらえることになっている(師団によって3泊4日の場合もある)。
もともと、陸軍の休暇制度の根幹は「年暇」である。入隊6カ月後に10日間、入隊12カ月後に9日間、入隊18カ月後に9日間もらえる。合計で28日間だ。
ユンホの場合は、すでに最初の「10日間」の休暇を取っており、次は7月頃に2回目の年暇をもらえる予定になっていた。
しかし、特級戦士になったことで、7月を待たずに4泊5日程度の休暇をもらえることになりそうだ。
果たしてどんな怪物に?
他にも、特級戦士になると特典がある。
軍隊は二等兵→一等兵→上等兵→兵長と階級が昇格していくが、特級戦士は昇格の時期が少し早まる可能性があるのだ。
ただし、現在一等兵のユンホは通常でも5月から6月にかけて上等兵になる予定になっていた。むしろ、上等兵になったあとで兵長になるタイミングが少し早まることはあるかもしれない。
ただし、基本的には陸軍21カ月という兵役期間は変わらないはずだ。
思い起こせば、ユンホは入隊するときに発したファンへの挨拶の中で、このように語っていた。
「素敵な怪物になって戻ってきます」
この「怪物」という言葉が鮮烈だった。除隊時には誰も想像できないようなユンホを見せます、という強いメッセージが込められていた。
ファンも「ユンホが一体どんな怪物になるのか」が楽しみになった。
そんなファンに届いたのが、今回の特級戦士という知らせだった。
「着々と、素敵な怪物になっている」
ファンはきっとそう思っていることだろう。
兵役期間は残り1年弱。ユンホがさらにどんな怪物になるかが楽しみだ。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
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