「コラム」第1回 なるほど!韓流ランキング

C1-4チャングムのひたむきさに多くの視聴者が涙した

 

誰もが知っている名作から韓国の歴史やちょっとしたトリビアまで。韓流にまつわるあらゆる情報をランキング形式でご紹介。第1回は、韓国ドラマの歴代視聴率に迫る。

 

テーマ1.韓国ドラマ最高視聴率ランキング

“ドラマ大国”と呼ばれる韓国では連日多くのドラマが放送されている。当然、国民のドラマに関する関心も非常に高い。それは、歴代最高視聴率を見るとよくわかる。1位の『初恋』65.8%、2位の『愛は何のために』64.9%など、視聴率50%を超える作品が数多く存在するのだ。

ランキング(ページ下部)を見てみると、トップ20のほとんどが1990年代後半から2000年代初めに集中していることがわかる。

1990年代後半の韓国は深刻な経済危機に瀕していて、この時期のドラマは見る人に勇気を与えるような作品が目立つ。それが視聴者に受け入れられて高視聴率獲得に繋がった。

特に、1997年に歴代最高視聴率を獲得したKBS『初恋』の影響力は大きい。この作品は、1970年代の韓国を舞台に、若き日のペ・ヨンジュン扮するチャンウの姿は必見。いかなる障害にも負けない姿は、家族のきずなと誠実に生きることの大切さを教えてくれる。

90年代は他にも、本当の家族になるまでをリアルに描き多くの世代の共感を集めた『あなた、そして私』や、韓国初の女性企業家のサクセスストーリーを描いた『グッキ』など、見るだけで元気を貰える作品が多く作られたことが特徴的だ。

全体的に見ると苦しい境遇を克服して、自らの努力とバイタリティーで成功していくという成長物語がやはり多い。この時代に確立された韓国ドラマの基本フォーマットは、今の韓国ドラマにもしっかりと息づいている。

 

■韓国歴代最高視聴率トップ10※AGBニールセン調べ

1位『初恋(KBS)』65.8%(1997年)

2位『愛はなんのために(MBC)』64.9%(1992年)

3位『砂時計(SBS)』64.5%(1995年)

4位『ホ・ジュン~宮廷医官への道(MBC)』63.7(2000年)

5位『若者のひなた(KBS)』62.7%(1995年)

6位『あなた、そして私YOU&I(MBC)』62.4%(1998年)

7位『息子と娘(MBC)』61.1%(1993年)

8位『太祖王建(KBS)』60.2%(2001年)

9位『黎明の瞳(MBC)』58.4%(1992年)

10位『宮廷女官チャングムの誓い(MBC)』57.8%(2004年)

 

テーマ2.韓国時代劇視聴率ランキング

韓国版Wikipediaである「ナムwiki」によると、韓国時代劇の本数は100本を超えることがわかった。

さらに、その内の3作品は全体の視聴率ランキングにも入賞している。また、上位10作品のすべてが視聴率40%を超えていることからも、時代劇人気の高さが伺える。

そうした韓国時代劇の中でも、1位の『ホジュン』の人気は別格といえる。この作品の放送当時は、放送時間になると街から人が消えるとまで言われるほどだ。

『ホジュン』を手掛けたのがイ・ビョンフン監督。後に『チャングム』『トンイ』『イ・サン』など、数多くの名作を手掛けた韓国時代劇の巨匠である。
そんなイ・ビョンフン監督の最新作は、4月30日から放送予定のMBC『獄中花(オクチュンファ)』。『ドクター異邦人』のチン・セヨンと、久しぶりのドラマ出演になるコ・スの主演で放送される。今から放送が待ち遠しい。

一方、時代劇のランキングも全体的に90年代後半から2000年代前半が多い。
その中で大健闘しているのが、キム・スヒョン主演の『太陽を抱く月』だ。特に注目したいのは、本作は韓国時代劇として朝鮮王朝時代の舞台設定を借りているが、登場する人物や事件もすべてフィクションという部分。架空とは思えないような緻密な世界設定は、是非一度見てほしい力作である。
また、『太陽を抱く月』以降、架空の朝鮮王朝を舞台にした作品が増えてきていることにも注目したい。

 

韓国時代劇歴代最高視聴率トップ10※AGBニールセン調べ

1位『ホジュン~宮廷医官への道(MBC)』63.7%(1999年)

2位『太祖王建(KBS)』60.2%(2000年)

3位『宮廷女官チャングムの誓い(MBC)』57.8%(2003年)

4位『女人天下(SBS)』49.9%(2001年)

5位『朱蒙―チュモン―(MBC)』49.7%(2006年)

6位『龍の涙(KBS)』49.6%(1996年)

7位『王と妃(KBS)』44.3%(1998年)

8位『善徳女王(MBC)』43.6%(2009年)

9位『張禧嬪(SBS)』42.9%(2002年)

10位『太陽を抱く月(MBC)』41.3%(2012年)

 

(文=ロコレ編集部)

コラム提供:ロコレ
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2016.04.11