「取材レポ」ド・ギョンス(D.O) 日本公演、盛況裏に終了 「これからもずっと魅力ある姿を見せます! がんばります!」

歌手兼俳優のド・ギョンス(D.O./EXO)初のアジアファンコンサートツアー日本公演「DOH KYUNG SOO ASIA FAN CONCERT TOUR BLOOM in JAPAN」の追加公演が、8月3・4日に神奈川・ぴあアリーナMMにて開催された。「DOH KYUNG SOO ASIA FAN CONCERT TOUR BLOOM」は11都市をめぐるアジアツアーで、日本では7月18日に東京・立川ステージガーデン、19日に愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館、21日に大阪・グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)で開催され、すべてがソールドアウト。ファンの熱い要望を受け、追加公演が決定した。
本記事では8月3日の公演をレポートする。

ドレスコードのスカイブルーに合わせた服装のファンで埋め尽くされた会場は、期待感と高揚感に満ちた空気が漂っていた。開演時間になると、場内が暗転し拍手が沸き起こる。そこへ、澄み渡ったギターの爪弾くサウンドが流れ、ステージ中央からド・ギョンスが登場すると、会場に黄色い歓声が響き渡った。爽やかなミディアムテンポの「Mars」を優しい歌声で届けると、歌の合間に入る「ド・ギョンス!」というファンの掛け声も完璧。1曲目から一体感が生まれ、ギョンスもテンションが高まり、「一緒に!」と叫んで会場をさらに盛り上げた。
歌い終わり、高揚感に包まれる中、ギョンスが「横浜~!」と叫ぶと、大きな歓声で返すファンたち。その声を聞いて笑顔を見せると、ギョンスは「こんばんは、ド・ギョンスです。僕の単独コンサート『BLOOM』にようこそ」と挨拶し、「みなさん、きょうも僕をお手伝いしてくださる方を迎えました。まだ日本語は至らない点がありますが、がんばります」と意気込み、司会者の藤原倫己を迎えてのトークタイムとなった。
今の心境を聞かれたギョンスは「緊張していたけど、ステージに立ったら緊張がワクワクに変わりました」と明かした。コンサートのタイトルについて、彼は「僕の3枚目のアルバムのタイトルが『BLOSSOM』だったのですが、皆さんが公演に来て笑顔の花で満開になってほしいという思いから『BLOOM』というタイトルにしました」と説明。ファイナル公演について、彼は「最後だと思うと心残りではありますが、でも初めて大きな会場で日本のファンの皆さんにお会いしてとても幸せです」と笑顔を見せた。


ギョンスが「準備OKです!」とテンション高めに叫んで始まった最初のコーナーは、花がテーマとなったQ&A。「暑い時期に香りたい香りは?」という質問に「ローズ」と答えると、「スカイブルー(ファン)のローズの香りは?」という投げかけに、手であおいで客席の香りをかぐことも。
ビジョンには、ヒマワリやライラックなどの花が映し出され、花のイメージはギョンスが直接描いたものだという。彼が「みなさんのために描いてみました」と伝えると、会場からは大きな拍手が沸き起こった。
最初に選んだ花は「月見草」。月見草の花言葉にある「魔法」がテーマとなって進行された。魔法がアニメによく出てくることから、アニメに関連付けてトークが進むと、アニメ好きとして知られているギョンスが最近観ているアニメに上げたのは「怪獣8号」。さらに、ケータイのケースが「呪術廻戦」と告白し、アニメ好きを猛アピール。どんな魔法・能力がほしいかについて、彼は「瞬間移動を使ってみたい」と、日本やツアーを回る時、美味しいお店に行くときに能力を使いたいことを明かした。能力という話の流れで、ギョンスの抜きんでた能力を聞かれると、「ソファーに長い間座っていることです。休んでいる時にソファーに座っていることが本当に好きなんです。例えばアニメを観るとなったら、ソファーに8時間以上座っていると思います」と話し、座っているイスがちょうどソファーだったこともあり、ソファーにどんどん深く座ってリラックス状態に。

すぐに座り直したものの、ギョンスの日常を垣間見えた瞬間に、ファンもほっこり。
続いて、ギョンスの能力値として「ビジュアル」、「演技力」、「バラエティー能力」、「歌唱力」、「魅力」、「可愛さ」を六角形で表していくことになった。彼は「可愛さは…」と言ってしばらく考えるが、「可愛さはないです」と六角形の中央に点を付ける。すると、会場からは「えー!かわいい!」という声があがり、その声を聞いたギョンスは「変えます」と点を消して書き直す。しかし、最初の点より少し上がっただけの評価に納得のいかないファンの声はさらに大きくなり、ギョンスもタジタジ。その声に押され気味となり、「変えます」と言って六角形の一つ内側の4点の位置に点を付け、それでも納得いかないファンだったが、ひとまず「可愛さ」は4点で落ち着く。「歌唱力」については、「僕が付けるのは恥ずかしいですね。でも、目標があります」と言って、六角形の角より上に点を付けて、ファンを満足させる。「魅力」も高評価を付けて、「これからもずっと魅力のある姿をお見せします。がんばります」と意気込んだ。「演技力」については、目標にする点として「歌唱力」と同様に六角形の上に点を付ける。

「ビジュアル」については、「ビジュアルは中間…」と付けて、会場からは「アニヤ(違うよ)!」と、ビジュアルが低評価なはずがないという声があがり、その力強い声に「変えます」と言って点を消すギョンス。この状況に、彼は「これって僕が(点数を)付けるものじゃないですか」と言いながらも、ファンの言うことを聞いて満点に点を付けてファンを満足させていた。最後は、「バラエティー能力」は、これも目標があるとして、六角形のはるか上の、余白ギリギリの上に点を描き、「僕は面白い人になりたいんです」と意欲を見せた。
続いて、「純粋」の花言葉を持つデイジーを選んだギョンス。ここでは、音楽に対する純粋な気持ちについてのトークとなった。7月26日にソロデビュー3周年を迎えた彼は、「まだ信じられません。僕がソロアルバムを出してもう3年も経ったということで、時間が経つのは早いなと思いました。それから、まだまだです。3年というのはまだやっているほうではないので、がんばります」と話し、今後の楽曲について聞かれると、「この会場は4階までありますが、みなさんが立ち上がって盛り上がれるような楽しい曲をお届けしたいと思います」と伝え、ファンの期待を高まらせた。
これまでに、1stミニアルバム「共感」、2ndミニアルバム「期待」、3rdミニアルバム「成長」というタイトルのアルバムをリリースしてきた彼。アルバムについて聞かれると、彼は「僕は『共感』という単語が大好きなんです。僕も自分自身が客席にいるときとか、映像や作品を観るときとか、共感をすることが好きなんです。なので、最初は『共感』から始まり、『期待』、『成長』となり、自分自身も感じているのですが、皆さんも共感してほしいという思いで選びました」と説明した。
アルバムを通して成長したことについては、「一人でこの会場で公演をしていることが成長したなと思います。こうして皆さんの前で自然に話すことができなくて、緊張していたのですが、その緊張というものがなくなってきて、そういったところが成長したなと思います」と話し、「皆さんの表情を見るのが一番幸せです」と、ファンの応援が大きな力となっていることも伝えた。
音楽に関連して、自分の曲のイントロゲームも行われた。1秒間だけ音楽が流れるもので、それを聴いてタイトルを当てるというもの。1問目はタイトルが思い出せないと言いつつ、思い出して正解。2問目は息遣いのみのイントロで難問過ぎて間違ってしまうが、少し長めに流してもらい正解。3問目はファンもすぐにわかったようで、自信満々に「Rose」と答え、アカペラも披露。伸びやかで美しい歌声を会場に響かせ、ファンを喜ばせた。最後のクイズも息遣いだけが流れ、難問に苦戦すると、彼は「次のアルバムからは吐息を入れません」と宣言。長めにイントロを流してもらい、正解すると、「It’s Love」のスペイン語バージョンを披露し、会場はロマンチックな雰囲気に包まれた。

続いて、「愛情で結ばれた縁」という花言葉を持つ「(朝顔)」を選択。これまでに演じてきたキャラクターとの縁を結んでいくという意味で、作品について話していくことに。2024年7月23日でデビュー10周年を迎えたことで、ファンから「おめでとう!」と大きな拍手が沸き起こると、ギョンスは立ち上がり、手を前に出して「笑っていいとも!」のチャッチャチャチャで拍手をピタっと止めることに成功。彼は「ここで再びできるとは思いませんでした。一緒にやってくれたありがとうございます」と笑顔を見せた。
デビュー作「大丈夫、愛だ」(SBS 2014)でハン・ガンウを演じたことにより、大きく成長したことが何なのかと聞かれると、彼は「感情の幅が広がったと表現すれば良いでしょうか。日頃、感情の幅が広い方ではないんです。ガンウというキャラクターを演じることにより、感情の幅が広がったという経験をしました」と話した。また、初めての撮影については、「頭の中が真っ白になって、すごく緊張して手に汗が出てセリフも短いのに急に思い出すことができなくなりました」と話し、「監督や先輩が、大丈夫だよ、うまくできているよ、とおっしゃってくださったので、その後から徐々に緊張が解けてきて、面白くなっていきました」と、当時を振り返った。
次の作品については、「彫刻都市」という作品が決まっているという。彼は「今までに見せたことのない、新しい姿を見せることができます。なぜかというと、悪役だからです。一生懸命がんばってみます」と力強く語ると、会場からは期待の拍手が沸き起こった。

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2024.09.05