メディアを横断して、推しているファン(=推しファン)が最も多いエンタメブランドはなにか。エンタテイメント業界に向けたデータ×デジタルマーケティングサービスを提供するGEM Partners株式会社(ジェムパートナーズ、所在地:東京都港区、代表取締役:梅津文)では、エンタメビジネスの最大化をサポートする商品「推しエンタメブランドスコープ」で毎月調査を実施しており、最新のエンタメブランド価値を計測することが可能です。今回、2024年6月の最新調査結果のハイライトをお伝えします。
※「推しエンタメブランドスコープ」では、全国に住む15~69歳の3万人を対象に、「いま、推しているエンタメブランド」に関する調査を毎月実施。答え方があらかじめ指定したリストから選ぶ形ではなく、自由回答方式で答えてもらい、GEM Partners開発による「エンタメコンテンツ辞書」を用いて名寄せ(回答者が記入した情報を精査し、同一のコンテンツを示す回答を統合する作業)・集計を実施しています。
推しファン人数TOP10】
『鬼滅の刃』が2位を引き離して1位を維持、『怪獣8号』TOP10入り
2024年6月の「推しファン人数TOP10」は上記となりました。『鬼滅の刃』は、推しファン人数を前月の230万人から今月223万人と微減しながらも首位を維持。TOP10の顔ぶれを見ると、10ブランドのうち9ブランドまで前月と共通しており、大きな変動が見られませんでした。唯一の入れ替わりとして、前月9位の『葬送のフリーレン』がTOP10圏外となり、代わりに2024年春アニメでも話題を集めた『怪獣8号』が10位にランクイン入りしました。
※参考「『鬼滅の刃』新シリーズ「柱稽古編」開始でエンタメブランドとして推しファン人数No.1に~2024年5月エンタメブランド調査結果」
推しファン人数の前月との差分をもとにした「推しファン人数 急上昇ランキング(差分ベース)」でも、『怪獣8号』が前月比27万人増で1位を獲得。同エンタメブランドの推しファン人数が急拡大しています。
『ILLIT』『FRUITS ZIPPER』『BABYMONSTER』がタレントとして好きなエンタメブランドにおいて<比率ベース>で急伸
「推しエンタメブランドスコープ」では新たに「急上昇ランキング(比率ベース)」機能を追加。これにより、推しファン人数の絶対値はまだ小さくても、急速に伸びているエンタメブランドを見つけられるようになりました。
下記は、アンケート回答者が「そのエンタメブランドで好きなメディア」として「タレント」と回答したものに注目した「推しファン人数 急上昇タレントTOP5(比率ベース)」です。本ランキングでは対象期間を最新6月調査、比較期間を過去1年(2023年4月~2024年5月)としました。つまり、過去1年間の平均と比べた最新月6月の増加率のランキングとなっています。
1位を獲得したのは韓国のガールズグループ『ILLIT』。話題となったデビュー曲『Magnetic』を含むミニアルバム『SUPER REAL ME』が3月25日にリリースされ、4月調査時点で推しファン人数を急拡大。その後、安定的に推移しています。
2位は日本の女性アイドルグループ『FRUITS ZIPPER』がランクインしました。昨年夏前~夏にかけて同グループの楽曲を元ネタとした「なぁぜなぁぜ」がTikTokで流行し、推しファン人数を拡大。その後、2023年12月に「日本レコード大賞最優秀新人賞」を受賞、今年4月10日にリリースした初のCDアルバム『NEW KAWAII』が話題になるなど、継続的に推しファン人数を伸ばしています。
3位に入ったのは韓国のガールズグループ『BABYMONSTER』。同グループもデビュー曲『SHEESH』を含む1stミニアルバム『BABYMONS7ER』を4月2日にリリースし、推しファン人数を急拡大しました。その後、首位の『ILLIT』と同水準で安定的に推移しています。
続いて、これら3グループの推しファンの性別、年代構成比を見てみます。
『ILLIT』と『BABYMONSTER』はどちらも、「女性」「10代(15~19歳)」の割合が高く、女性若年層が推しファンの中心であることは共通しています。一方で、『ILLIT』は『BABYMONSTER』よりも「男性」割合が高く、また年代も40代以上に広がっている点が特徴です。また、『FRUITS ZIPPER』は男女ほぼ半々、年代の中心層は「20代」となっており、『ILLIT』『BABYMONSTER』よりも年代高めのファン層となっていることが分かります。
このように「推しエンタメブランドスコープ」では話題のエンタメブランドを見極め、ファン層を深掘り分析することが可能です。