ただ、背任罪や秘密維持違反の可否を選り分けるため、両側の攻防が激しくなるものと思われる。現在まで、ミン代表の行跡は背任行為として見にくいという見通しが多い。業務上背任は、“予備罪”が成立しないからである。しかし、着手の証拠を確保したら、失敗した計画でも業務上背任未遂で刑事処罰の対象になる。
これに関連し、家庭裁判所の元判事イ・ヒョンゴン弁護士は最近、自身のSNSに「経営権簒奪は法的に意味のない主張である。ADORの経営者は法的にミン・ヒジンだ」とし、「ミン・ヒジンがHYBE経営権を持とうとしたのか。敢えて言うと、ADORの経営権独立を試みようとしたことだが、それが罪になるのか。投資家を連れて来て株式持分を伸ばそうとしたという主張も、実行可否とは別に、なぜ背任になるかわからない」と主張したりした。
だがHYBEの立場は違う。HYBEは先立って同じく25日、警察にミン代表とADOR副代表のシン某氏を業務上背任の疑いで告発し、「背任の十分な事由があるという法律検討はすでに完了し、他の違法行為も多数発見されており、これに対しても措置があるだろう」と明らかにした。
またHYBEは、「違法な経営権奪取の試みを、補償関連の紛争と報復フレームで縮小しようとする消耗戦に、いちいち対応しようとはしない」とし、「今回の事案はADOR経営権奪取のために、ミン代表側が緻密に計画した一任をすでに明らかにして、ミン代表が主張する内部告発もその一環であることが監査の結果明らかになった」と主張した。
そうして、「ミン代表はアーティスト(「NewJeans」など)まで、世論に出す道具にするなど、制作者として持たなければならない道理を忘れていると同時に、国民的疲労感を育てる行為を中断しなさい」と促した。
HYBEとミン代表の葛藤は、さまざまな事案が絡み、無くなる兆しを見せていない。ミン代表側は前日(4月30日)、ソウル西部地裁で開かれた臨時株主総会召集許可申請審問期日で、今月10日まで取締役会を召集し、今月末まで臨時株主総会を開くと明らかにした。
WOW!Korea提供