Q.電柱の上に上がったり牛に乗ったりするなど、高難度のアクションシーンが多かったですが、撮影時のエピソードは?
A.電柱に上がって鳥に触る場面は私が苦労しそうなので、監督が配慮してくださってその場面を外そうと言ってくれたんです。だけど私がいつ電柱のてっぺんに上れるかなあと思って(笑)、またいつこのようなキャラクターに会えるのかとも思って監督にできると言って、その場面を撮ることになったんです。現場にはアクションチームがいらっしゃったんですが、それに比べて私がするアクションがささやかすぎてみんなから笑われたりもしました。体は苦労してもやったことのないことができて楽しかったし、いつも撮影チームがたくさんの配慮をしてくださるので危険ではなく楽しく撮影することができました。
Q.映画「朝鮮名探偵 トリカブトの秘密」(2011)、JTBC「まぶしくて ―私たちの輝く時間―」(2019)に続き、本作でキム・ソクユン監督との3作目を共にした感想は?
A.作品を重ねるほどお互いに対する理解度が増し、台本や演技的ディレクション、キャラクターの話を交わす時、お互いの意図を早くキャッチすることができました。例えば監督が「イェブンかわいかった」とおっしゃったならば、その意味が「かわいく感じられる部分を少し減らさなければならない」という意味で、監督と私はお互いを配慮しながらも言葉の意図を早く把握して撮影時間を途方もなく短縮させることができました。監督とのこのような呼吸がとても良かったし、監督に対する信頼が築けたので、私が足りない部分があってもそれを満たしてくれるという信頼があり、私は前だけを見ながら演技だけに完全に集中することができたので感謝しています。
Q.監督は主にどんなディレクティングだったのか。
A.イェブンを演じる時、監督と私が担当する分野がありました。コメディー的な部分は編集と呼吸が重要なので、そのようなことは監督のディレクションに100%ついて行き、監督は私に感情の部分を任せてくださいました。思い出すコメディーディレクションとしては私が「こうしてもいいですか?」と聞くと「ここでもっとオーバーしていってもいい」とはっきりおっしゃってくださって、さらに誇張しなければならないか、減らさなければならない部分は直接演技で見せながら教えてくださいました。例えば、学生たちの間で唾を吐く場面や、牛の背中にぶら下がって「助けて」と叫ぶシーンの口の形や台詞のトーン、表情などは監督が直接演技で見せてくださったんですが、私が少し面白く行動するんだと言ったら、全く恥ずかしくないようにしてくれて感謝しています。
私に任せてくれた感情の部分では、例えば祖父が亡くなった場面を撮影する時は、イェブンが持っていた祖父に対する誤解、感情を私が台本よりさらにイェブンの感情を注いで演じ、その部分を全て理解してくださいました。
Q.長時間呼吸を合わせた監督、スタッフとの撮影現場はどうだったのか
A.すべてのことは調和が大切だと思っています。それぞれの場で自分の役割を果たしてもそのシナジー効果が100%良いことは容易ではないんですが、「ヒップタッチの女王」チームはそのシナジー効果が100%だったと自信を持っています。監督とスタッフに「田園日記」のように一緒に長く撮りたいと話したりしたんですが、このような現場で一緒にできるということを光栄に思いました。
Q.数か月間一緒に過ごしたイェブンに一言
A.君の温かい心が好きだったし、時には無謀だったおせっかいもかわいかった。イェブンに出会えたおかげでたくさん笑って過ごしていくことができて感謝している。イェブンがどのように生きているのかよく考えてみたけど、もう超能力がなくても豊かに暮らせるのではないかと思いながら、君の超能力を今は君自身のために使ってほしい。ありがとう。幸せだよ、イェブン!
Q.最後に「ヒップタッチの女王」を視聴してくださった視聴者に一言
A.犯人が誰なのか一緒に推理してくださったおかげで女優として幸せを感じさせてくださってありがとうございます。もちろんスリラージャンルの恐怖もありましたが、ムジン市の人物一人一人に感じたことを長く覚えていただけたらと思います。とても幸せでした。ありがとうございます。
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