「コラム」康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.266「人気を集める『紳士とお嬢さん』」

ドラマ『紳士とお嬢さん』が日本でも快進撃を続けている。このドラマはNetflixで配信がスタートすると早くもランキング1位に入るほどの人気を集めた。今はテレビ東京の韓流プレミアでも放送中であり、まもなくクライマックスを迎える。

「年の差」カップル

『紳士とお嬢さん』は韓国KBSの週末ドラマとして全52話で放送された。平均視聴率が30%を超えるほどの人気を集めていた。
物語はヨングク(チ・ヒョヌ)とダンダン(イ・セヒ)の年の差を超えた恋愛を扱っている。
大企業の会長を務めるヨングクは妻を亡くして3人の子供を抱えていた。子供たちの教育問題に悩んでおり、住み込みの家庭教師を募集したところ、応募してきたのがダンダンだった。
2人は考え方の違いから何かと意見が対立するのだが、徐々にお互いを理解し合い、やがて愛を確認しあうカップルとなっていく。
しかし、トラブルが起こった。ヨングクが山の事故で記憶喪失になり、22歳以降の記憶を完全に失ってしまったのだ。
さらに、ダンダンの産みの親が実はヨングクのビジネスパートナーとなって、豪邸で一緒に住むようになる。それがエナ(イ・イルファ)であった。


登場人物が面白い

エナは生まれたばかりのダンダンと父親のスチョル(イ・ジョンウォン)を捨てて家出して、アメリカで成功していた。それが、今度は韓国に帰ってきたのだ。
さらに、様々な家庭の問題がヨングクとダンダンを悩ませる。ヨングクの豪邸で執事をしているサラ(パク・ハナ)が、実はヨングクの末っ子の産みの母親であったのだ。サラは自分が産んだ子供をヨングクの家の前に捨ててしまった過去があり、ぜひとも子供と暮らしたくてヨングクの家の執事になったのだ。
しかし、ヨングクが記憶喪失になった時にそれを利用して彼の婚約者になりすます、という悪役ぶりを発揮していた。
とにかく、普通では考えられないことばかりが起きるのが『紳士とお嬢さん』というドラマだ。ドタバタ劇の連続だが、面白い登場人物がとても多く、ストーリーの中に気軽に入っていける。それが、このドラマの最大の持ち味になっている。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

画像=KBS

2023.05.14