「世界のサカモト」と評された音楽家の坂本龍一さんの死去については韓国メディアも速報した。
聯合ニュースは、2017年に同国の時代劇映画「南漢山城」の音楽監督を務め、翌年の釜山国際映画祭で「今年のアジア映画人賞」を受賞したことを紹介し、「日本映画音楽の巨匠」だったと伝えた。公共放送KBSは、坂本さんの功績を伝える中で、韓国では2000年、11年、12年の3回にわたってコンサートが開かれ、いずれも全席完売だったことを紹介した。
坂本さんは東京都出身。3歳でピアノを始め、東京芸大大学院を経て1978年に高橋幸宏さん、細野晴臣さんとバンド「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」を結成。79年にシンセサイザーを使った斬新な音楽が海外で反響を呼び、世界ツアーを2度成功させた。個人でも「世界のサカモト」と呼ばれ抜群の知名度を誇った。俳優としても活躍し、83年に公開の映画「戦場のメリークリスマス」では、英ロック歌手のデビッド・ボウイさんと共演。男性同士のキスシーンも熱演し、話題となった。また。劇中音楽を手がけ、出演もした87年公開の米映画「ラストエンペラー」では、88年の米アカデミー賞作品賞を日本人として初受賞した。
また、東日本大震災の被災者支援の音楽活動にも力を注いだほか、脱原発と非核を訴える活動にも力を入れてきた。さらに先月初旬には、東京・明治神宮外苑の再開発の見直しを求め、東京都の小池百合子知事らに手紙を送った。
2014年、中咽頭がんと診断され、治療後に音楽活動を再開。しかし、その後、別のがんが見つかり治療を続けていたが、先月28日、死去した。71歳だった。
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