○ 少数株主の票心を誰が握るのか“カギ”
葛藤は支配構造改善に対する行動主義ファンドの要求事項をSMの経営陣が電撃的に受け入れたことから始まったものとみられる。
SMは長い期間行動主義ファンドのターゲットだった。SMがイ・スマン総括プロデューサーの個人会社である「ライク企画」に毎年プロデューシング用役などの費用で、数百億ウォンを支給してきたことに問題提起をしてきたのだ。
この長年の問題をはじめに、支配構造改善に対する圧迫が激しくなると、SMは昨年「ライク企画」との契約を早期に終了すると発表した。その後、SMの支配構造改善は急激な勢いに乗った。今年に入ってはアラインパートナーズの要求事項を電撃的に受け入れる決定を下し、旧正月の連休に理事会を開き、臨時社外取締役推進委員会の構成と株主還元政策議案を議決した。
ただ、このような意思決定の過程で、イ・スマン総括プロデューサーは排除されたと伝えられた。
今回のKakaoの持分確保にイプロデューサーが明らかに反発し、経営権紛争の序幕が上がった。株主総会で票対決は避けられないとみられる。
現在、イ・ソンス、タク・ヨンジュン共同代表とパク・ヨンジュン社内理事、チ・チャンフン社外理事がいずれも今年3月26日に任期が終わり、一部再任案件が株主総会に上程されるものとみられる。また、社外取締役推薦委員会で推薦した理事を選任する案件も論議される予定。
カギは双方がある程度持分を確保できるかだ。昨年の第3四半期基準でSMの筆頭株主はイ・スマン総括プロデューサーで18.46%を保有している。昨年10月、SMの持分99万株あまり(4.2%)を取得した「COM2US」は、イプロデューサー側の議決権に分類される。
これに反してイ・ソンス、タク・ヨンジュン共同代表をはじめに、SMの登記役員が保有した株式はすべて合わせても0.66%のレベル。しかしKB資産運用が5.12%を保有していて、行動主義ファンドである「アラインパートナーズ」が保有している持分も1%程度であることが把握される。Kakaoが転換社債を株式に転換して9.05%を確保する場合、現経営陣側の持分率も侮れない。ここに有償増資と転換社債の株式転換で発行株式数が増え、既存の株主の保有持分率は低くならざるをえない。
結局、8.96%を持っている国民年金と残りを持っている少数株主の“票心”が行方を分けるだろうという見通しが出ている。ある業界関係者は「イ・スマン総括プロデューサー側が強硬に法的対応の意思を明らかにしながら、少数株主の議決権を確保するために双方が委任状確保の競争を繰り広げるものとみられる」とし「株主総会まで両者の名分争いが激しいだろう」と述べた。
WOW!Korea提供