「あまりにも華やかで美しく、『資本主義ミュージカル』という思いが自然と湧くでしょう」
ミュージカル女優IVYの言葉はそら言ではなかった。 ショーミュージカルの真髄を見せるミュージカル「ムーランルージュ!」が20日、ソウル・ヨンサン(龍山)区のブルースクエア新韓カードホールで幕を上げた。 バズ・ラーマン監督の同名映画を原作とするブロードウェイミュージカルで 今回がアジア初のライセンス公演だ。
公演開始前からショーミュージカルの雰囲気が漂う。 公演場ロビーに設置されたフォトゾーンは、写真を撮ろうとする観客でごった返している。 会場の内部も「インスタグラムの名店」だ。 天井にぶら下がった華麗なシャンデリア、舞台の両側に設置された巨大な象と風車の模型が視線を圧倒する。 ブルースクエアという言葉が色あせる赤い照明に、あちこちからシャッターの音が聞こえる。
作品は1899年、フランス・パリのクラブ「ムーラン・ルージュ」を背景にしている。 クラブ最高のスター“サティーン”と若く貧しい作曲家“クリスチャン”、そしてサティーンを所有しようとする“モンロス公爵”の三角ロマンスが繰り広げられる。 原作映画の中のクラブをそのまま移した舞台と衣装、照明が170分間目と耳を虜にする。
「ムーランルージュ!」の醍醐味は音楽だ。 約70曲の歌をmash up(2つ以上の歌を合わせて1つの歌を作ること)し、ユニークな楽しみを提供する。 デヴィット・ボウイ、クイーン、U2、マドンナなど原作映画に登場した歌手たちの歌はもちろん、ビヨンセ、アデル、リアーナ、シーアなど最新ポップスターたちのヒット曲まで絶妙に登場する。 悪童イメージのロックバンドローリング・ストーンズの音楽を編曲して作ったモンロス公爵のテーマ曲「シンパシー・フォー・ザ・デューク」、レディー・ガガの歌をタンゴスタイルに編曲した「ベクステージロマンス」、ナールズ・バークレーとアデルの歌でクリスチャンの苦悩を表現した「クレイジー/ローリング」などが公演中ずっと耳元を回る。
時代の変化に伴う脚色も目立つ。 サティーンが映画より主体的なキャラクターとして描写された点がそうだ。 作品後半に入ると、サティーンは三角ロマンスの中で直接決定を下し、大胆な女性像を見せてくれる。 真実、美しさ、自由、そして愛を賛美する作品のテーマも原作をそのまま引き継いだ。 映画を舞台に見事に移した「ムービーカル」(映画とミュージカルの合成語)と言える。
俳優ホン・グァンホ、イ・チュンジュがクリスチャン役、IVY、キム・ジウがサティーン役、ソン・ジュノ、イ・チャンヨンがモンロス公爵役にキャスティングされた。 「ムーランルージュ」の運営者シドラー役はキム・ヨンス、イ・ジョンヨルが演じる。 彼らの他にもチェ・ホジュン、チョ・ウォニョン、シム・セイン、シム・ゴヌなどが出演する。 公演は来年3月5日まで続く。
WOW!Korea提供