<W解説>「BTS」の釜山公演は成功裏に幕、メンバー全員での活動はしばらく見納めとなるのか?

 

コンサートは約5万人を無料招待した。また、ファンコミュニティーアプリ「Weverse」が生配信したほか、ケーブルチャンネルJTBCが生中継した。「Weverse」の生配信のストリーミング再生数は4907万回を記録。JTBCの生中継の視聴率は、アーティストの単独公演としては異例の3.3%を記録した。
コンサートは、強烈なラップが際立つ「MIC Drop(マイクドロップ)」でスタート。ユニット曲などに続き、「Dynamite」、「Butter」、「FIRE」など世界的なヒット曲が披露され、ファンを熱狂させた。「Dynamite」の後には花火も打ち上がった。リーダーのRMは「釜山で公演するのは3年ぶり。3年間待ってくれてありがとう。どんなことが起きても、僕たち7人の心は同じで、皆さんが僕たちを信じてくれれば、何が起きても堅固に関係が続いて音楽を作れる。どうか信頼してほしい」と呼び掛けた。最年少メンバーで、地元・釜山出身のJUNG KOOKは「釜山でこうして多くのARMY(BTSのファン)たちと時間を共にすることになってわくわくするし、幸せだ」と心境を語った。

今回のコンサートは、最年長のJINの入隊期限が年末に迫る中で開催された。「BTS」メンバーの兵役をめぐっては、世界的な活躍を考慮して特例扱いとすべきとの声があり、現在、国会で議論が行われているが、例外を認めるべきではないとの意見もあり、未だに結論が出ていない。韓国では男性に最長で21か月間の兵役義務が課せられている。現行の兵役法は、芸術・スポーツ分野の特技を持ち、文化体育観光部が推薦した人が芸術・スポーツ要員として兵役を代替できるようにする「兵役特例」を規定している。しかし、その対象に大衆文化芸術者は含まれていない。国防部のイ・ジョンソプ長官は先月、「BTSの兵役問題に関しては、兵役義務履行の公平性の面で代替服務制度を拡大することが難しいという従来の立場に変わりはない」としている。

JINが入隊ということになれば、7人のメンバー全員がそろうステージは今後しばらく見られなくなる可能性もある。JINはこの日のコンサートで「われわれが準備しているコンサートはこれが最後でした」といろいろな捉え方ができる発言をしつつも「ツアーの約束はまたいつでもすればいいですよね。その時もまたお越しいただけますよね」などと呼び掛けた。一方、一連の動きを冷静に見守ろうとするファンもおり、米国出身のファンの一人は、聯合ニュースの取材に「来年に何が起きるかは重要じゃない。兵役問題がどうなってもJINは立派に乗り切るだろう」と話した。

WOW!Korea提供

2022.10.17