元KARAのニコルが5月30日(土)、東京・豊洲PITにてソロデビュー以来、初めてとなるファンミーティング“Nicole’s Homecoming”~The 1st Fanclub Starting Ceremony @Tokyo Japanを開催した。日本公式ファンクラブの設立と6月24日の日本ソロデビューを祝おうと、多くのファンが集結した。
「皆さん、会いたかったです」客席を見つめるニコルの目にはうっすらと涙が浮かんでいた。ヒップホップダンスのパフォーマンスで幕を開けたファンミーティング。一度、舞台袖に姿を消したニコルが再びステージに現れると、あらかじめ用意してあった「CLAZY FOR NICOLE!」と書かれたスローガンが一斉に観客席に掲げられた。ソロになって初めての日本公演を祝う、ファンからのサプライズに驚き、一瞬、言葉を失った。今年4月、「KCON 2015 Japan×M COUNTDOWN」で来日しているものの、単独イベントは今回のファンミーティングが初めて。2年ぶりの再会を喜ぶニコルとファンの気持ちがひとつになった瞬間だ。
「わたしのダンスはどうでしたか?緊張して少し間違えてしまったけど、ヒップホップはわたしに似合いますか?」とトレードマークの笑顔で最初のあいさつをした。
感動の再会を果たしたあとは司会のみんしるが登場し、「ニコル 愛のクッキング」コーナーへ。
パン作りが得意なニコルが、ステージ上でケーキにデコレーションを施し、ファンに食べさせてあげるという企画。ピンク色のエプロンをつけた姿に、客席からは「かわいい」という男性の大きな声が響く。ファンクラブのバースデーを記念して、ケーキには「HAPPY BIRTHDAY」のキャンドルが飾られた。抽選で選ばれた女性と男性、幸運な2名のファンは、ニコルが飾り付けたケーキをフォークで口まで運んでもらい、幸せそうな様子。
続いて披露された日本語曲のときには、客席に降りてファンと笑顔で握手やハイタッチ。「当初は予定がなかったけれど、リハーサルのときに『もっと近くでファンの皆さんに会いたい』とニコルさんが言い出して」(MC)と、本人たっての希望だという。
トークタイムでソロ活動について聞かれると「苦しいことより感謝のほうが多い。皆さんに見ていただくためにステージを作るのは楽しい」と、トレードマークの変わらぬ笑顔で語った。アメリカ留学中には1日6時間ものダンスレッスンに励んだとのことで、韓国ソロデビュー曲「MAMA」のダンスをワンフレーズ、ファンにレクチャーしてくれる場面もあった。
「ソロとして活動するので、変身したいという気持ちがとても大きかったです。良いイメージを作れるよう、ダンスパフォーマンスやCDジャケットのデザイン、スタイリングにも気を使いました。本当はそれほどファッションに興味がないけれど、ニューヨークでは周りの人のファッションもよく見て勉強しました。仕上がりには満足しています」
その後もミニアルバムの話題が続き、制作に参加してくれたINFINITEのドンウとは「テレビ番組でゲームをして、わたしが勝ったら願を聞いてくれる約束でした」と、フィーチャリングに至ったいきさつを披露。「(INFINITEの)会社の偉い人にもわたしが電話をしてお願いしました」との秘話に、会場は驚きの声と笑いに包まれた。
クッキングに続き、ファンとの触れ合いの場となったのが「ニコル 愛の診察室」コーナー。ミニのワンピースの上に白衣をまとったニコルがステージに登場すると、美脚に男性ファンの視線は釘づけ。歓喜の声が会場いっぱいに響いた。
事前に募集したファンの悩みに、ドクターに扮したニコル先生が答えてくれるというもの。2名の患者が選ばれてステージ上に上がり、それぞれの悩みを発表した。「ニコルを見ていると他の女性がかぼちゃに見えて彼女ができません」という男性の悩みには「一生、治らないと思います ニコルが一番でいいじゃない!とキッパリ。続く男子大学生の「彼女ができたんですけど、他の女性と仲良くすると嫌がります。どうしたらいいでしょうか」という悩みには「安心させるようにしてあげて」と的確なアドバイス。最後、女子高生の「好きな男子と友達以上になれない」という相談には自分の経験を踏まえて「わたしも昔、片思いをしていたから気持ちがわかる」と感情移入。「とにかく『2人で行きたい』と積極的に誘ってみて」とアドバイスを送った。
途中、日本語で話したくても、単語が思い出せず、表現できない場面では「あーーー!」と、もどかしそうに、ユーモラスな表情で感情を表現しファンを笑わせた。飾らない素顔が垣間見えたコーナーだった。
続いて2組に分かれ、ゼスチャーで単語を当てる企画で盛り上がり、勝ったチームの5名とはツーショット撮影のインスタント写真をプレゼント。言葉を当てるためにハイヒールを脱いでピラティスを体で表したり、ダンスを踊ったりと、一緒に楽しめる企画にニコルもファンも終始、笑顔だった。
ステージ上のスクリーンではこの日、初公開となった日本デビュー曲のプロモーションビデオが流れ、動画の終了を待ってニコルは白のレースのセットアップというセクシーなスタイルで舞台に再び登場、「Something Special」をダンサーとともに披露した。ダンサブルでさわやかな、夏にぴったりの楽曲で日本デビューを果たす。KARA脱退後、約10か月の充電期間を経て昨年11月、韓国でソロ初のミニアルバム「First Romance」を発売した。日本デビューも決定し、いよいよ日本でのソロ活動も本格化する予定だ。
「新曲の『Something Special』は初恋の切なさやドキドキする気持ちを込めた曲です。パワフルでセクシー、でもキュートなポイントもあります」と自ら曲のコンセプトを紹介。「ニコルにとっての『Something Special』(特別なこと)は?」という質問には「もちろん、日本デビューです」と答え、ファンの大歓声を浴びた。
瞳にいっぱい溜まった涙を隠すかのように照れ笑いをし「わたしの日本語、1年前より上手になりましたか?どう聞こえているのかわかりませんが、皆さんの前に立つと緊張して、よくできませんでした」と語り始める。
「新しい姿をお見せしたくて、女性らしい姿をお見せしたくて一生懸命、努力しました。『待つ』というのは言葉で言うみたいに簡単じゃないこと、ちゃんとわかっています。だから、今までずっと待っていてくれて、本当に感謝しています」
涙をこらえて感謝の気持ちを待っていてくれたファンに伝えるニコルに、会場から温かい拍手が送られた。
「6月は新曲のプロモーションで、また日本に来ます。イベントで皆さんに会う機会がたくさんあると思います」と再会を約束。ソロアーティストとしての第一歩を踏み出したニコルに今後も注目したい。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
写真提供:©Rise communicatin
NICOLE JAPAN OFFICIAL FANCLUB http://www.nicole-fc.jp/