<W解説>「BTS」メンバーの兵役どうなる?韓国国防部長官と兵務庁庁長が示した見解は?

世論調査会社ギャラップコリアが全国の満18歳以上の1004人を対象に今年4月に行った世論調査では、大衆文化芸術者の兵役特例に関する質問に、「特例対象に含めるべきだ」との回答は59%で、「含めるべきではない」の33%を上回った。

「BTS」の所属事務所HYBE(ハイブ)はしびれを切らしたのか、4月、国会において早期に結論を出すよう求めた。

6月に「BTS」は、グループとしての活動を一時休止し、ソロ活動を中心に行っていくことを発表した。背景には兵役問題も影響していると報じられた。国会では、大きな功績を残した大衆文化芸術者に対し「芸術要員」としての兵役代替服務を認める、事実上の「兵役免除」を盛り込んだ兵役法改正案の審議が進む。しかし、改正案の通過は容易ではない上、通過したとしても施行までにかなりの時間を要することから、聯合ニュースは当時「不確実性が大きい中でグループとして今後の活動計画を決めることは困難だった」との見方を伝えた。

こうした中、国防部のイ長官は1日、国会で「BTS」メンバーの兵役についての見解を問われ、「公平性や兵役資源(兵員数)の減少など、原則的な問題に触れない範囲で解決する方法があると思う」とした上で、「入隊しても(歌やダンスなどの)練習の機会を与え、海外公演があれば参加できるようにするといった方法があると認識している」との見解を示した。また、「多くの人が軍で服務すること自体を高く評価しているため、(服務が)むしろ彼らの人気を一層高めるだろう」と述べた。

また、兵務庁のイ・ギシク庁長は「さまざまな側面から検討している。代替服務という大きな枠組みで見ている」とする一方、「従来の兵役代替に大衆文化芸術人を追加するのは全体的な兵役特例に関する枠組みを壊しかねず、慎重に検討している」と述べた。

韓国では少子化が進み、兵役制度の存続をも揺るがしかねない深刻な影響を及ぼしている。徴兵による兵力は2025年には水準を下回るという韓国のシンクタンクの試算もあり、女性も兵役対象に含めるよう求める声もある。1人でも多く兵員を確保するため躍起になっている中、たとえ「BTS」であっても安易に「兵役免除」とはできない事情がある。

一方、当の「BTS」メンバーたちは兵役服務について前向きな姿勢を見せている。入隊時期が迫るJINさんはかつて「時期が来ればいつでも応じるし、メンバーたちも全員兵役を履行する」と語った。

WOW!Korea提供

2022.08.04