<WK寄稿>理屈っぽく見える韓国人と黙して語らなく見える日本人-その2


日本や韓国で使われている漢字に“是非”という言葉がありますが、その使われ方はまるで違います。本来、“是非“という熟語は正しい(是)かそうでない(非)かという意味ですが、日本では正しいかそうでないかはさておいて、“必ず”という意味で用いられています。

韓国では“是々非々”の意味で使われ、白黒はっきりさせないと気が済まないのです。韓国語に”タジダ”という言葉がよく使われていますが、辞書によると”談じる、問いただす、なじる、物言をつける”と出ています。

これは朝鮮王朝500年の統治理念が儒教思想であり特に朱子学が盛んで究極の「理」を求めて論争し、しのぎを削って争いどちらの主張が正義(理に適ってるか)かを競った名残と言えましょう。

武士の“刀”でスパッと切るのではなく、”弁舌”・“文章”で死闘を繰り広げるのですから、刀で「一刀両断」とシンプル(明解)に解決せず、相手を説き伏せるための論理を開発して、あくまでも自身の主張を貫徹していきます。

韓国の国旗が示す陰陽の対立と調和が示すように韓国は常に激しく対立し統合していくというサイクルの繰り返しで今日に至ってます。日本は真ん中(中空構造)にクッションを置き落としどころを探り静かに進めますが、韓国で陰陽が直接向かい合っているので時にはその対立は尖鋭で激しいものです。

今でも北朝鮮と韓国、保守と進歩に分かれて生死をかけて闘っているのですから、その必死度は半端ではありません。そこから発生するエネルギーは相当なものです。韓国が独立後短時間で世界をアッと驚かせた経済成長と民主化を成し遂げたのはそのエネルギーがプラスに作用したからです。

このような気質の違いのためそれぞれ重きを置くところが違います。何はともあれ過去のことは水に流して争わず和して共に進むのか、まず是々非々を争い大義名分を勝ち取る方に重きを置くのかで、それぞれ問題の捉え方が違います。

10年以上も日韓関係がこじれている根底にはそれぞれの国民の気質の違いがあると思います。植民地支配の道徳的是々非々を正すことよりも、約束した事実にのっとって物事を進め、過去のことに拘るのでなく両国の共同利益のために協力し合おうと言う発想です。

「韓国はゴールポストをよく動かす(決められたルールを守らない)」と日本では言いますが、「新しい事実や解釈が出た時には過去に取り決めた事でもさかのぼってでも正していく」べきだというのが韓国人の考えです。

<小話/欧米か!>

欧米人には日本人と韓国人の区別がつかないそうですがその識別方法があります。

その1.ある事柄が100だとした場合それを120にふかして話すのが韓国人で、80しか話さないのが日本人だそうです。

その2.国連事務総長の悩みの種。会議でどうしたら饒舌なインド人の話を制止するのか!どうしたら黙っている日本人に発言をさせるか!だそうです。

p.s. このように欧米では日本人と韓国人は区別のつかない似た者同士ですので、長らく不仲なのはみっともないものです。

※権鎔大(ゴン・ヨンデ)韓日気質比較研究会代表の寄稿。ソウル大学史学科卒業、同新聞大学院修了。『あなたは本当に「韓国」を知っている?』の著者f

WOW!Korea提供

2022.06.28