- 訳者からのメッセージ
本書を読まなくても、ユング心理学の難しい理論を知らなくても、BTSの音楽や映像作品はもちろん心から楽しむことができます。最良のアートには、いつだって理性を超えていく力が備わっているのですから。でも本書を読めば、BTSが『MAP OF THE SOUL:7』で見事に表現しているもの──「ペルソナ」「影」「自我」──は、自分自身の人生にとっても大切な何かなのだという実感がきっと生まれてくるはずです。そのことは『MAP OF THE SOUL:7』を、そして他のBTSの作品を、これまで以上に深く愛することの助けになってくれるでしょう。ユング心理学がBTSに本気で取り組んだ一冊を、ここにお届けします。(大塚紳一郎)
- 目次
はじめに
第1章 BTSと7という数字
第2章 『MAP OF THE SOUL : 7』の歌詞の考察
第3章 「こころの地図」について
PERSONA
第4章 イントロダクション:ペルソナ
第5章 BTS、ユング、本当の自分
第6章 ペルソナとアイデンティティ
第7章 自分を愛そう、自分の名前を知ろう、自分を語ろう
SHADOW
第8章 イントロダクション:影
第9章 影
EGO
第10章 イントロダクション:自我
第11章 自我
第12章 世界共通言語としての音楽
BTS、ユング心理学、マリー・スタイン先生──訳者あとがきにかえて
- 書籍情報
書籍名 :BTS、ユング、こころの地図――『MAP OF THE SOUL:7』の心理学
著者 :マリー・スタイン、スティーヴン・ビュザー、レオナード・クルーズ著/大塚紳一郎訳
判型 :四六判・並製
頁数 :216頁
定価 :2、200円(税込)
発売日 :2022年5月24日(火)
発行所 :株式会社創元社
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- 「日本語版読者への序文」と「訳者あとがき」の一部を無料公開中のnote記事はこちら
https://note.com/sogensha/n/n988496e3be33
- 著・訳者について
マリー・スタイン
アメリカのユング派分析家。国際分析学会副会長。シカゴのユング研究所で20年にわたり教育分析家を勤める。2003年以来スイスに住み、現在はISAP Zurich(チューリッヒ国際分析心理研究所)の訓練分析家。2001‐2004年、IAAP(国際分析心理学会)会長、2008‐2012年ISAP Zurich所長。著書に『ユング 心の地図』(青土社)など多数。
スティーヴン・ビュザー
医学博士。C.G.ユング研究所の2年間の臨床研修プログラムの卒業生で、アッシュビル・ユング・センターの共同創設者。20年以上にわたり個人で精神科医として働いてきた。Chiron Publicationsの発行人を務めている。
レオナード・クルーズ
医学博士。Chiron Publicationsの編集長で、アッシュビル・ユング・センターの共同創設者でもある。著書に『The Unconscious Roots of Creativity』、共著書に『DSM-5 Insanely Simplified』など。
大塚紳一郎(おおつかしんいちろう)
1980年、東京生まれ。臨床心理士・公認心理師。2002年慶應義塾大学文学部卒。2009年甲南大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、大塚プラクシス。訳書に『ユング 夢分析論』『分析心理学セミナー』『心理学の7つの大罪』『医師が死を語るとき』(すべてみすず書房)など。