「コラム」康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.211「豪華キャストの『私たちのブルース』」

4月2日から韓国tvNで始まった『私たちのブルース』は、出演する俳優陣が素晴らしい顔ぶれで話題になっている。ネットフリックスでも同時配信されているので、日本でも大いに注目されるだろう。
画像提供=tvN

大物俳優が続々

ドラマ『私たちのブルース』の舞台になるのは済州島(チェジュド)だ。
景色の美しいこの島で家族的な付き合いをする面白い人々がオムニバス形式のストーリーを形成していく。
それにしても、ワクワクするような豪華キャストだ。
まずは俳優と役名を見てみよう。
イ・ビョンホンはトラック行商人のイ・ドンソク
シン・ミナは主婦のミン・ソナ
チャ・スンウォンは銀行支店長のチェ・ハンス
イ・ジョンウンは海産物店主のチョン・ウニ
ハン・ジミンは海女および酒場ママのイ・ヨンオク
キム・ウビンは船長のパク・ジョンジュン
さらに、キム・ヘジャやコ・ドゥシムという大物女優が登場してくる。
これほどの俳優陣が、大物脚本家ノ・ヒギョンが作る物語で最高度の演技を披露してくれるのだから、面白くないわけがない。
とにかく、それぞれのキャラクターがとても興味深い。
たとえば、イ・ビョンホンが扮するイ・ドンソク。彼は離島にフェリーで出かけてトラックに積んだ生活必需品を行商している。
品揃えと安さで住民から重宝されていたのだが、今回出かけてみると、買い物にやってくる人が少ない。新しい行商人が出てきて、そちらに移った客が多かったという。それで、イ・ドンソクが激怒してしまう。

済州島の人間模様

イ・ドンソクにしてみれば、商売抜きで離島の人のためにサービス満点の行商をしてきたのに、長い付き合いをあっさり覆されてしまい、腹の虫がおさまらなかった。せっかく持参した新鮮な魚をばらまいてしまうほど、イ・ドンソクは荒れてしまった。
こうしたエピソードを見ても、イ・ドンソクは情にあつく、同時に、喜怒哀楽が激しい人物なのである。
他のキャラクターも興味津々だ。
チャ・スンウォンが演じるチェ・ハンスは、娘をアメリカにゴルフ留学させていて莫大な経費に頭を痛めている。
また、イ・ジョンウンが扮するチョン・ウニは海産物店のオーナーとして仕事は順調なのだが、弟たちの浪費癖に困惑している。
みんな、それぞれ事情を抱えている。それでも必死に生きていく。そんな済州島の人間模様がスリリングに描かれる『私たちのブルース』は、本当に興味深いドラマだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

2022.04.16