JTBC「スノードロップ」、結局”法的対応”のナイフを抜いた‥”視聴者の口を塞いだ”と反発

去る18日に放送が始まったJTBCドラマ「スノードロップ」は、1987年の独裁政権時代が背景の時代劇だ。JTBC系列会社であるドラマハウススタジオおよびJTBCスタジオが製作を務め、人気俳優チョン・ヘインとガールズグループBLACKPINKのメンバーであるジスが、それぞれ男女主人公に扮し、多くの関心を受けた。だが、北朝鮮のスパイと、民主化運動をする女学生の愛を描いたドラマだというシノプシスの内容が去る3月に流出し、放送前から激しい非難と歴史歪曲の懸念を生んだ。これに先立ち、中国風だとか歴史歪曲だと言われてSBSドラマ「朝鮮駆魔師」が打ち切りになった時期とも噛み合う。

当時JTBCは「民主化運動を馬鹿にし、安企部とスパイを美化するドラマでは決してない」と釈明し、16日に開かれた制作発表会でも、このドラマはフィクションであるという点と、スパイを美化するドラマではないということを重ねて強調した。

しかし、第1話、第2話の放送後、歴史歪曲および民主化運動卑下論争は手が付けられないほどに広がった。これに「スノードロップ」の放送中止を要請する大統領府国民請願に同意した国民が3日で30万人を超えるほど逆風は強くなった。

JTBCは、打ち切りの代わりに正面突破を選んだ。歴史歪曲疑惑や懸念に対する誤解を払拭しようと、異例的に第3話から第5話を連続放送する強気に出たが、依然として議論は収まらない。視聴率もますます減少傾向にある。

むしろ「スノードロップ」に対する非難と放送中止要請が表現の自由を侵害していると対抗する意見も少なくない。ドラマを見た一部の視聴者たちは「安企部を美化するドラマではない」とし「北からの工作員であるスホ(チョン・ヘイン扮)は民主化運動とは全く関係ない。スホを呼び寄せ、工作に活用した主体が安企部だったという点が、むしろ彼らの悪辣さと暗い歴史の断面を鋭く見せている」と反論した。

ただし、法的対応を予告したJTBCの動きに接した視聴者の反応は否定的だ。多くのネットユーザーや視聴者は「公に視聴者相手に国民を脅迫するようなもの」、「視聴者とコミュニケーションするという約束を忘れ、これはただ視聴者の声を聞かないという宣戦布告しているわけだ」、「自分たちのコンテンツの価値と創作の自由を強調しながら、国民の考えには表現の自由を妨げるのはダブルスタンダード(人がやれば間違っていて自分がやるのは正しい)だ」と非難している。また、他のネットユーザーは「虚偽事実だろうが事実だろうが、ただ見なければいいこと」と、関心自体持ってはならないという主張も提起している。

WOW!Korea提供

2021.12.31