これまで保守的との批判も強かった「グラミー賞」だが、今年の大きな変革がBTSにとって追い風になるとの期待もある。レコーディング・アカデミーは今年、ノミネート候補を選ぶ選考委員会の廃止を発表した。非公表のメンバーによる同委員会は「秘密委員会」と呼ばれ、疑惑の指摘が後を絶たなかったが、今年から全会員の投票により候補が選ばれる。
チョン氏は「選考委員会の廃止が変化の始まりとなるか、それともグラミー自体が保守的なグループであることを示すだけなのか、結果を注視しなければならない」と述べた。
別の音楽評論家、イム・ジンモ氏は、BTSがビルボードの主要チャートの常連になっていること、とりわけ北米の音楽シーンで存在感が増している点に注目。また、前回のグラミー賞受賞式でのステージ披露について「とてつもないパフォーマンスを見せてグラミーに貢献した。文化的な多様性を確保するという意味でも、BTSに高い点数を与えると思われる」との見方を示した。
アジア出身のアーティストにとって米音楽賞は容易に乗り越えられる壁ではないが、BTSの活躍ぶりと世界での人気が認められる道が開かれたといえそうだ。
第64回グラミー賞授賞式は2022年1月31日(日本時間2月1日)に開かれる予定だ。