『オクニョ 運命の女(ひと)』の主人公は、16世紀の朝鮮王朝時代に典獄署(チョノクソ)で育った設定になっている。この典獄署は現代で言えば刑務所と同じで、多くの囚人たちを収監して管理した役所である。そうした典獄署が描かれていく中で、ドラマの中では茶母(タモ)という存在もクローズアップされてくる。
お茶に関する仕事に従事
もともと、時代劇には歴史的に埋もれていた存在を再び明らかにしてくれる効果があるが、その1つが茶母(タモ)だ。
この存在が有名になったのは、人気を博した『チェオクの剣』でハ・ジウォンが茶母を演じてからだった。
その茶母は、『オクニョ 運命の女(ひと)』にも登場する。果たして、茶母とはどんな存在だったのだろうか。
朝鮮王朝時代は身分制度が厳格であり、両班(ヤンバン)のような上流階級の屋敷では、身分が低い人たちが様々な雑役を担っていた。そうした人の中で、特にお茶に関する仕事をしていたのが茶母(タモ)である。(ページ2に続く)