どんなに好きなスターでも、正面から見た顔に慣れすぎていると、斜め45度の角度から見たとき、「アレッ、イメージが全然違う」と思うことがある。角度が変われば、そこに新しい発見があるのだ。もっとも、花美男はどの角度から見てもいいに決まっているのだが……。
様々な角度から花美男を分析する
かつて、「男の顔は履歴書」と言っていた著名な評論家がいた。
男たるもの、その顔に今までのキャリアが注ぎ込まれていなければならないという意味なのだ。
とはいえ、若い韓流スターの場合は、「男の顔は履歴書」と言うほど人生のキャリアをたっぷり積んだわけではないが、やはり花美男と言われるだけあって、その華麗な風貌には内面的な美しさも見え隠れしている。
実際、私たちが韓流スターを見るとき、正面から見た顔が一番記憶に残っている。テレビ画面でも雑誌の誌面でも顔が大きく出るときは正面から撮影したものが一番多いことだろう。
ただ、正面から見た顔というのは、その人の顔の造形がストレートに出すぎてしまうのではないか。
確かに、花美男と呼ばれるほど顔の造形が美しければそれにこしたことはないのだが、やはり真正面というのは様々な角度の1つにすぎない。見る角度によってその人のもっとも美しく見えるポイントが違うということを考えれば、様々な角度から花美男を分析するほうがずっと楽しい。
ポイントは鼻
真横から見た場合は顔の半分が隠れてしまうので、せっかくの花美男がもったいない、というか、何か惜しい気がする。
といっても、真正面からだと花美男のすべてをさらけ出してしまい、逆に気恥ずかしいということもある。
それで、微妙な角度として重宝できるのが斜め45度なのである。
正面でもない、横でもない……それが、斜め45度の角度というものだ。
顔というものが非常に立体的であると考えれば、もっともデリケートにその人の顔を一瞬で捉えるのが、その角度なのである。
特にポイントになるのは鼻である。正面から見た鼻は比較的平面に見えるし、真横から見た鼻はとんがっているように見える。
しかし、斜め45度の角度から見ると、鼻というものがいかに顔の真ん中にあって、重要な造形のポイントになっているかがわかる。
特に花美男と言われている人たちの鼻は本当に美しく芸術的な造形美になっている。そのことが本当によくわかるという意味でも、斜め45度の角度を尊重したい。
とはいえ、顔の造作1つ1つを取り上げて論評するのも、あまり品のいいことではない。全体としてファンは、好きなスターの顔のイメージを自分なりに膨らませて憧れを増幅させるので、そのイメージの構築に邪魔となることは控えたい。
眼差しが一層優しくなる
イメージというのは、そのスターがかもし出しているオーラが決定的に影響する。
それだけに、可能であれば角度を変えてスターを改めて見るという自分なりのスタイルを広げたい。
もう一つ、韓流スターを見る場合に忘れてはならないのは、彼らが、儒教的な倫理観が社会に根強く浸透している韓国で暮らしているということだ。
そんな韓国で特に儒教の影響を感じるのは、「長幼の序」がいまだに重んじられていることを実感したときだ。
なんといっても、韓流スターは若いので、取材してくれる記者や応援するファンのほうが年上の場合が多い。
いくら韓流スターが人気者とはいえ、自分のほうが相手より年下だと思うと、常に謙虚になる。
また、韓国語というのは敬語が非常に細かく規定されていて、そうした敬語を使うときは誰もが表情が奥ゆかしくなる。
それがまたファンにはたまらないのだが、謙虚な彼らを斜め45度から見ると、眼差しが一層優しくなるように感じられる。
そういう意味でも、花美男を見るなら、斜め45度の角度がお勧めだ。
文=「ロコレ」編集部
コラム提供:ロコレ
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