「ここにナ・ファジンは来ないのか?」…「鉄槌教師」と似た「エージェント・キム」に映る視聴者の欲望



※あらすじ・ネタバレになる内容が含まれています。

『現実で解決できない問題をファンタジー的手法で一気に解消する爽快感こそが今、「エージェント・キム:リアクティベーティッド」(以下「エージェント・キム」)と「鉄槌教師」がヒットしている理由だ。』

近年の放送業界で最も驚くべきヒット記録はOTTシリーズではなく地上波ドラマから生まれた。SBS金土ドラマ「エージェント・キム」(脚本ナム・デジュン/演出イ・スヨン、イ・ソウン)はわずか4話で20%という高視聴率の壁を突破し、今年最高のヒット作となっている。

9.5%からスタートし2話で15.7%、3話18.8%へと一週間足らずで到達したこのペースは、SBSの過去のヒット作「熱血司祭」「ストーブリーグ」「ペントハウス2」をも上回る速さだ。

本放送の習慣が消えたOTT時代に例外的な社会現象を引き起こした「エージェント・キム」。興味深いのは、この作品が最近Netflixで爆発的な反応を得たシリーズ「鉄槌教師」と驚くほど似ている点だ。

無力な現実に代わって超人的な主人公が正義を実現する痛快な展開。もしかすると「エージェント・キム」と「鉄槌教師」の同時ヒットは、今の韓国社会が最も渇望するファンタジーの姿をはっきりと示している証拠だ。


「ここにもナ・ファジンが来るべきだ」…「エージェント・キム」と「鉄槌教師」が出会った時

「エージェント・キム」のヒットの理由は明確だ。現実には決して出会えそうにない「非現実的な人物」が最も「現実的な慰め」を届けることだ。

劇中のエージェント・キム(ソ・ジソブ扮)は実質的な人間兵器だ。娘を助けるために暴力団組織を一掃し、暴力には暴力で報いる。圧倒的な力で悪人を裁く時、視聴者は非現実の中で現実的な解放感を覚える。

「鉄槌教師」のナ・ファジン(キム・ムヨル扮)も同様だ。学校暴力や校権崩壊、制度の中で解決できない問題を圧倒的な力で正す。最近「エージェント・キム」で学校暴力シーンが出るたびに「ここにはナ・ファジンがまだ来てないのか」というコメントが多い。異なる作品の主人公を同じ世界観の解決者として見る現象まで現れた。

チュンナム(忠南)大のユン・ソクジン教授(放送評論家)はこの現象について「『鉄槌教師』の学校暴力と校権侵害、『エージェント・キム』の平凡な父親と娘の失踪、分断の現実など二つの作品で起こる事件は非常に現実的だ」としたうえで、「しかし現実ではこうした問題がきちんと解決することは少ない」と分析した。

さらに「『鉄槌教師』は校権保護局という設定、『エージェント・キム』は元秘密要員というドラマチックな設定を通じて説得力を高め、現実で感じるもどかしさをファンタジー的に解消している。結果的に両作品の共通したヒット要因は『権善懲悪』と『因果応報』がもたらす痛快さだ」と述べた。

実際に視聴者が熱狂するのはアクションそのものではない。現実で経験しにくい正義の実現、そして悪人が必ず報いを受ける世界への渇望だ。

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2026.07.07