主演するドラマの多くが大ヒットするという意味で、ナムグン・ミンはとてつもない俳優だ。そんな中で一番好きなのは『ストーブリーグ』である。彼が演じたペク・スンスというキャラクターはとても魅力的だった。
画像=SBS
プロ野球チームの団長
最近はNetflixでナムグン・ミンが主演した『昼と夜』がランキングの上位を飾っていた。ワイルドなイメージを出したナムグン・ミンもいいのだが、やはり『ストーブリーグ』は彼にとっても珠玉のドラマだった。
『ストーブリーグ』は韓国SBSで2019年12月から2020年2月まで放送された。ナムグン・ミンが演じたのは、韓国プロ野球チーム「ドリームズ」の団長ペク・スンスである。日本語字幕でGM(ゼネラル・マネージャー) になっていたが……。
この「ドリームズ」は毎年ビリだった。首脳陣が派閥争いで内紛ばかり起こしているし、選手も自分勝手な動きが多かった。そんなチームの団長としてチーム再生を託されたのがペク・スンスだ。
しかし、彼は野球チームのマネジメントの経験がなかった。相撲やハンドボールで優勝チームを育成する手腕を買われたのだ。
しかし、そこには親会社の思惑があって、チームを解散させたいためにペク・スンスは起用されたのだった。
ナムグン・ミンの持ち味は?
親会社の陰謀にもめげず、ペク・スンスはチーム再生のために次々と斬新なアイディアを披露していく。
その際、協力者になったのが運営チーム長のイ・セヨンだ。扮しているのは、あのパク・ウンビンだ。後に『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で世界に知られるようになった彼女だが、その2年半前に『ストーブリーグ』で元気ハツラツなキャリアウーマンを演じていた。
このドラマでは、せっかく美男美女が主人公2人を演じたが、意外にも恋愛の要素はまったくなかった。
とにかく、ペク・スンスは変わり者で、人付き合いが極端に苦手であった。それでも、「公平」「正義」「誠実」を感じさせるキャラクターで、結局は親会社との対立が深刻になってしまうのだが、最後まで仕事に忠実にやるべきことをこなしていった。
そんな好人物を演じたナムグン・ミンは、どんな局面でも存在感が際立っていた。このように、主役を最後まで印象よく演じられるところがナムグン・ミンの最大の持ち味と言えるかもしれない。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)