ドラマ『二十五、二十一』の第9話の最後では、ドキュメンタリー番組の撮影で足を負傷したナ・ヒド(キム・テリ)をペク・イジン(ナム・ジュヒョク)が車で病院に連れていく場面があった。その途中、大きな虹が見えた。感激したナ・ヒドは車を停めてもらい、橋の上で2人は美しい虹を眺めた。
愛の告白
橋の欄干にもたれて、2人で一緒に大きくて美しい虹を見ていた。
「かわいいでしょ?」
そうナ・ヒドがペク・イジンに呼びかける。
ペク・イジンはうなずき、心から感心したようにナ・ヒドについてこう言った。
「良いところに導いていく才能がある」
こう答えたあと、ペク・イジンはアジア大会の誤審問題の時に彼が空港で主審にインタビューしたことを「君だから空港まで行った」と言った。
つまり、ナ・ヒドでなければそこまであえてしなかった、と率直に告げたのだ。
その言葉を契機に、ペク・イジンはナ・ヒドに対して愛の告白をして「虹は要らない」と言い切った。
その瞬間に2人が見ていた虹が徐々に消えていく、という粋な演出が見られた。そして、ペク・イジンが特に強調していたのは、自分のまわりで起こっていた素敵なことはナ・ヒドが備えている特別な能力のおかげ、ということだった。
人は、慕っている人に導かれて自分が望む場所に行くことができる。
そのことをペク・イジンが実感したからこそ、ついに彼は心に隠し持っていた愛を素直にナ・ヒドに告げることができたのだ。
虹を見ていながら「虹は要らない」と言い切ったペク・イジンの決意によって、『二十五、二十一』は新たな展開を迎えることになった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
コラム:ロコレ提供http://syukakusha.com/
『二十五、二十一』総力特集「第4回・会えなくても心で会える」