「コラム」康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.217「『アンナラスマナラ』を夢中で見た!」

Netflixで配信中の『アンナラスマナラ -魔法の旋律-』がとにかく面白い。チ・チャンウクが謎の魔術師を演じていて、全6話が多彩な内容になっている。一気に見たあとの充実感が本当に素晴らしい。
画像=Netflix

華々しい展開

映像はファンタジーだ。
ストーリーはサスペンス。
そして、ミュージカルでもある。
すべてを含めてNetflixのオリジナルドラマ『アンナラスマナラ -魔法の旋律-』は華々しく展開されている。
チ・チャンウクが演じる魔術師リウルが登場する前提となるストーリーがある。
登場するのは、高校生のユン・アイ(チェ・ソンウン) とナ・イルドゥン(ファン・イニョプ)である。
アイは小学生の妹と2人暮らしで、家賃を払えないほど困窮している。しかし、数学は天才級によく出来る。
同級生のイルドゥンはエリート家庭の息子で成績が抜群だ。しかし、数学だけはアイに勝てない。
それが劣等感を生んでしまうのだった。

これぞチ・チャンウク!

アイはコンビニでアルバイトをしたとき、店長が優しく見えて資金的に援助してくれることになった。
しかし、それは表向きの顔であって、実は店長はとんでもないセクハラおやじであった。そんな男に襲われそうになったとき、助けてくれたのが魔術師リウルだった。
彼は廃れた遊園地に住んでいて、困った人がいたら「あなたは魔術を信じますか?」と呼びかけて助けてくれる。
そんなリウルにイルドゥンも感化されて、彼は受験勉強ばかりしている自分の人生に疑問を持つようになった。
それほど影響力を持ったリウルは、実は不思議な人生を歩んでいた……こういうストーリーに、アイとイルドゥンの同級生が失踪した事件が複雑にからみあい、物語はどんどん謎めいた展開になっていく。
それにしてもチ・チャンウクはさすがだ。巧みなマジックを見せ、ミュージカル仕様の歌を披露し、魅力たっぷりの演技でドラマを彩っている。
そういう意味で、『アンナラスマナラ -魔法の旋律-』はチ・チャンウクの魅力が全方位に全開したドラマだと言える。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

2022.05.28