『韓国エンタメ業界の現場《リアル》 K-POPアイドル・韓国ドラマ俳優はこうして作られる』2022年2月2日発売
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『韓国エンタメ業界の現場《リアル》 K-POPアイドル・韓国ドラマ俳優はこうして作られる』2022年2月2日発売
韓国大手総合エンターテインメント会社iHQの経営戦略本部チーム長が、韓国エンタメ産業を詳細に紹介。
オーディションからトレーニング、専属契約までの流れとシステム、デビューからミュージックビデオ製作にかける費用まで、3大芸能事務所の楽曲制作の方法、プロデュースとマーケティング手法などを具体的な数字で収録。
こんなにも赤裸々に綴られているとは、驚いた。
BTSや『イカゲーム』が世界を席巻する韓国エンタメ。なぜ韓国コンテンツは強いのか。マーケティング関係者、ファン、ジャーナリスト、大学教授etc.さまざまな人が分析を試みるなか、真打登場！ ついに、「推しビジネス」の「中の人」が秘策を明かしたのだ。
著者のドラゴン・ジェイ氏が勤務するiHQといえば、ドラマファンに大人気の『ピノキオ』（イ・ジョンソク主演、2014）や『優しい男』（ソン・ジュンギ主演、2012）はもちろん、チョ・インソン主演の『春の日』（2005）で第一次韓流ブームの担い手となった大手総合エンターテインメント会社。言わずと知れた、韓国コンテンツ世界進出の先駆けだ。
記されているのは、スターの原石がもつ「才能」の見極め方から、アーティストをバズらせる技法、さらにはスタイリストの人件費（！）や契約書のサンプルまるごと（！！）まで、エンタメ業界のディープな現実。同時に、長くマネージャーを務めた経験から語る「スター志望生へのアドバイス」もあり、所属タレントを単なる商品としてではなく深い愛情で育てているのが感じ取れる。
「推しビジネス」にかかわる日本の芸能関係者、コンテンツ制作関係者、そして世界をターゲットとしたマーケティングビジネスにかかわる人たち必携の虎の巻。さらに、韓国の芸能界にチャレンジしたいと考えている若者たちにとっては、夢に向かって背中を押す一冊ともいえるだろう。
桑畑優香（翻訳家、ライター）
(2ページに続く）
