初の時代劇でとても緊張したというチャンミン(東方神起)だが、努力に努力を重ねて見せてくれた演技は殊勝であると言うに十分だった。
東方神起チャンミンは、10日に終映したMBC水木ドラマ 「夜を歩く士」で、イ・ユン役で人間性とカリスマを兼ね備えた世孫から民のために生きる王の姿までを描き出して安定感ある演技と頼もしい姿で初の時代劇を無事に終えた。
「夜を歩く士」は、チャンミンにとって初めてチャレンジする時代劇だった。特有のトーンと演技の方向があるので経歴がある俳優も気をつかうのが時代劇だ。「夜を歩く士」が、ファンタジー時代劇とは言ってもチャンミンの演じたイ・ユンは正統的な世孫として重みがなければならない部分があるため、完全に現代化された時代劇の台詞ではなかった。チャンミンは、低い声でイ・ユンの性格を描き出した。説得力のあるソフトで穏やかな声は、イ・ユンという人物に対する好感度を高めて時代劇の演技にいっそうプラスになった。
イ・ユンは、ばか正直にも自分が決心したことは推し進める頼もしい君主だった。同時にヒューマニズムがあふれて王の権勢を立てるよりは、ひたすら民のためだという考えに徹していた。芸者屋に出入りするという行動で自分を偽装して淫乱書生というペンネームで宮廷に暮す吸血鬼を知らせようとし、後のことを考えて鬼(イ・スヒョク)の前で頭を下げる屈辱にも耐えた。チョ・ヤンソン(イ・ユビ)に対する愛でキム・ソンヨル(イ・ジュンギ)がためらう時も、ひたすら鬼を倒すという一心で走り続けた。
ドラマのイ・ユンと実際のチャンミンの姿はある面よく似ていた。チャンミンは、12年という間、東方神起として歩みながら自身の仕事にいつも情熱を持って臨んだ。ステージ上でのパフォーマンスはもちろん、今回のドラマでもシナリオにポストイットをぎっしり貼って配役に対する研究を続けた。タイトな撮影スケジュールと演技に対する悩みで体重もかなり減ったという。信じて従うことのできるイ・ユンのごとく、チャンミンも彼を知る人は彼の人間性に対する称賛を惜しまない。
時には哀れで時には鋭い眼差しは、イ・ユンの様々な状況を描き出すのに的確だった。イ・ユンは幼いころ、鬼によって父を失い、おとなになっては祖父と親しい友さえ送らざるを得なかった。 最後の頼りだった王妃のチェ・ヘリョン(キム・ソウン)まで愛が芽生える時点で失わなければならなかった。こんなイ・ユンの傷はチャンミンの大きな瞳に込められて視聴者の心を刺激した。嗚咽しなくても一滴の涙で切なさが感じられ、鬼は倒したがひとり生き残って愛する人々をしのばなければならないイ・ユンの寂しさを力が抜けたような全身で表現した。
今回のドラマで彼がどれほどトップの座にいるかを再度知らせた。7月7日に「夜を歩く士」の製作発表会当時、行事が進行されたMBCの新社屋の周辺にはチャンミンを応援する内外のファンが送った米の花輪が展示された。総量はおよそ47.5トンで、製作発表会で集められた中で過去最多だった。
東方神起の影響力が途方もない日本でも、チャンミンが出演したドラマであるため相当な広報効果を享受している。チャンミンはもちろん軍服務中のユンホの入隊前最後のドラマを見るために韓国ドラマを放送する有料チャンネルへの加入者数がかなり増えたという事実も伝わった。11月に日本で開催される「夜を歩く士」のイベントは、横浜アリーナで2回進行される。チャンミン効果によって、ドラマのイベントとしては異例のアリーナ公演場で開催され、一日で約7万人の人員を動員すると見られる。
ドラマ自体の完成度とは別個に、チャンミンはこの作品を通じて様々なジャンルをやりこなすことができる俳優としての潜在力を充分に見せてくれた。約5ヶ月間、「夜を歩く士」に気力を注ぎこんだチャンミンは、11月の軍入隊までスケジュールをこなしながら同時に休息を取ってプライベートなな時間を持つ計画だ。