20代王の景宗(キョンジョン)は1724年に亡くなり、異母弟が後を継いで21代王・英祖(ヨンジョ)となった。このとき、「英祖が兄を毒殺したのではないか」という噂が出て、国中が大騒動に巻き込まれた。その噂には根拠があった。 英祖は粛宗に似ていなかった 景宗が病床に臥せっているとき、主治医が「いけません…
朝鮮王朝でも特に有名な三大悪女といえば、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)の3人だ。彼女たちはどんな手段を使って高い地位を得ていったのだろうか 国家の富を私物化! 張緑水(チャン・ノクス)は、極貧の中で育った。あまりの貧しさに、身体を売って糊口をしのぐ日…
写真=植村誠 1398年に2代王の定宗(チョンジョン)が即位しました。しかし、後ろで糸を引いていたのは、弟の芳遠(バンウォン)です。彼は間違いなく、誕生したばかりの朝鮮王朝の最大の実力者でした。 憎い継母 定宗は、芳遠にとっては何でも言うことを聞いてくれるいい兄貴でした。しかし、そんな兄貴ばかりでは…
1776年、24歳で正祖(チョンジョ/ドラマ「イ・サン」の主人公)は王になった。即位後の第一声は「嗚呼!寡人は思悼世子の子なり」という言葉だった。この「寡人(クァイン)」というのは、王が自分のことをいうときの表現だ。 王となった正祖 正祖の父親である思悼世子(サドセジャ)は、一部の政治を任せられるほ…
写真=植村誠 朝鮮王朝は1392年に建国されました。初代王・太祖(テジョ)となったのが李成桂(イ・ソンゲ)です。彼は、高麗王朝の武将でしたが、最高実力者となって高麗王を追放して自ら新しい王朝を開きました。 8人の息子 朝鮮王朝を作った太祖には妻が2人いましたが、故郷にいたのが神懿(シヌィ)王后です。…
世宗(セジョン)や正祖(チョンジョ)のように名君としてあまりに有名な国王がいれば、その反対に、民衆からさげすまれた国王もいる。特に評判が悪かった5人の国王を取り上げてみよう。 民衆が嫌悪した3人の国王 ◆世祖(セジョ) 〔1417~1468年〕 7代王。在位は1455~1468年。首陽大君(スヤンデ…
写真=韓国KBS『雲が描いた月明り』公式サイトより 大ヒットした時代劇『雲が描いた月明り』でパク・ボゴムが演じた主人公のイ・ヨンは、歴史的には孝明(ヒョミョン)世子と呼ばれた。彼は果たして、どんな人生を歩んだのだろうか。 18歳で国王の代理となる ◆孝明世子は23代王・純祖(スンジョ)の長男として1…
韓国時代劇といえば、厳しい境遇の中で苦労しながら努力して成長する女性主人公を描いた傑作が多い。そんな作品の主人公となっていた女性の中から、とても有名な5人をピックアップしてみよう。 最初にこの3人 ◆仁粋(インス)大妃 〔1437~1504年〕 7代王・世祖(セジョ)の長男・懿敬(ウィギョン)の妻。…
ハン・ヒョジュが扮したドラマ『トンイ』の主人公。トンイというのはドラマ用にイ・ビョンフン監督が作った名前で、歴史上では淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏と言われている。彼女はどんな人生を歩んだのか。 出会ったときの逸話 ◆淑嬪・崔氏は1670年に生まれた。両親のことは不明である。 ◆どうい…
『王女の男』に登場した貞熹王后 朝鮮王朝では国王が最高権力者だが、その国王ですら恐れたのが「鬼嫁」に該当する王妃や世子嬪(セジャビン/次代の王妃)である。それは、神懿(シンイ)王后、貞熹(チョンヒ)王后、廃妃・尹氏(ユンシ)、明聖(ミョンソン)王后、恵慶宮(ヘギョングン)の5人だ。 &…