朱蒙(チュモン/紀元前58年~紀元前19年)は現在の韓国でも大変な尊敬を集めているが、その人物像は神秘に包まれている。なにしろ、高句麗(コグリョ)の建国神話で朱蒙は、柳花(ユファ)という女性が産んだ卵の殻を破って出てきたことになっているからだ。 弓の名人 卵から生まれた、という誕生秘話…
一度は廃妃になりながら1994年に王妃に復帰した仁顕(イニョン)王后だったが、長く病に苦しみ1701年8月14日に亡くなった。その後に張禧嬪(チャン・ヒビン)が仁顕王后を呪詛(じゅそ)していたことが発覚し、粛宗(スクチョン)は激怒した。 後悔を残さないためにも 粛宗は張禧嬪を厳罰に処す決意を固めた。…
『イ・サン』は、名君として有名な正祖(チョンジョ)を描いた壮大な国王物語だ。しかも、苦難の末に大成していく正祖をイ・ソジンがすばらしい俳優魂を発揮して演じたからこそ、不朽の名作となった。 主人公のキャラクターが魅力的 『イ・サン』を制作したイ・ビョンフン監督は、日本で韓国時代劇が定着するうえでもっと…
粛宗(スクチョン)が即位してから20年が経った1694年、彼は5年前に廃妃にした仁顕(イニョン)王后を再び王妃に戻す決心をした。仁顕王后の王妃への復活は、多くの高官たちに歓迎された。それほど彼女には人望があったのだ。 仁顕王后を再び王妃に戻す喜び それは、1694年4月12日のことだった。 粛宗は仁…
『雲が描いた月明り』でパク・ボゴムが演じたイ・ヨンは、政治的に対立した場面で厳しい表情にならざるをえなかった。そのときのパク・ボゴムの演技にも大いに惹かれた。 万人を魅了する輝き 韓国には「黙内雷(ムンネレ)」という言葉がある。 この「黙内雷」とは何か。 わかりやすく言えば、「表面上は…
1800年6月、正祖の体調が悪化した。それでも彼は、薬を調合する現場を自ら視察している。彼自身が薬について詳しかったこともあるが、おそらく毒殺されることを極度に警戒していたものと思われる。 医官を信用しない正祖 6月21日に正祖が苦痛を明らかにした。 「痛みがあって苦しい。熱があるのに…
日本でも大きな人気を博した『イ・サン』と『トンイ』。この二つの傑作時代劇が深くつながっていることを連想させる場面がある。鍵を握るのはいったい、どんな宝飾品だろうか。 英祖の最期 まずは、先につくられた『イ・サン』(2007~2008年の制作)から見てみよう。第44話で21代王・英祖(ヨ…
写真=韓国KBS『雲が描いた月明り』公式サイトより 『雲が描いた月明り』で世子(セジャ)のイ・ヨンを演じたパク・ボゴム。ドラマでの韓服姿は見事だったが、同じように似合っていたのが冠だ。特に、国王や世子がかぶるという翼善冠(イクソングァン)がピッタリだった。 翼善冠の変化 朝鮮王朝時代の…
1762年5月22日、思悼世子(サドセジャ)が住む東宮で働く羅景彦(ナ・ギョンオン)が「世子が謀反をたくらんでいます」と訴え出てきた。報告を受けた英祖(ヨンジョ)は驚愕し、思悼世子を呼びつけた。 恐ろしい形相 思悼世子が英祖の寝殿に入ってきて前庭で平伏した。 英祖は思悼世子を叱りつけた…
イ・ソジンが主演して大ヒットした時代劇『イ・サン』。主役の彼は、趣味にスポーツとロッククライミングを挙げるだけあって、運動神経が抜群だった。劇中の乗馬シーンも、スタントマンなしで見事にこなした。 何でも工夫するイ・ソジン イ・ソジンにとっては、アクションシーンもお手のものだった。無事に…