韓国時代劇『トンイ』の主人公となった淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏。彼女は、朝鮮王朝19代王・粛宗(スクチョン)の寵愛を受けた女性の1人である。いったい淑嬪・崔氏はどんな女性だったのだろうか。 粛宗との出会い 19代王・粛宗と出会ったとき、淑嬪・崔氏は水汲みなどの下働きをしていた。そんな彼女は、なぜ…
鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)の人生を振り返ってみると、低い身分から何が何でも抜け出てやろう、という悲壮なまでの覚悟が見えてくる。鄭蘭貞の母は奴婢(ぬひ)だったために、普通なら鄭蘭貞も同じ境遇で生きなければならなかったのだが、彼女は自ら妓生(キセン)となって人生の上昇気流に乗ろうとした。 成り上がるた…
朝鮮王朝の歴史を見てみると、将来は国王になれたのに兄弟に殺されてしまった王子が5人もいた。それは果たして誰なのか。やはり、国王の座をめぐる「骨肉の争い」が背景にあるのだ。 弟2人を殺した兄 最初に取り上げるのは李芳碵(イ・バンソク)だ。 朝鮮王朝を建国した初代王・太祖(テジョ)の八男である。 幼いと…
518年間も続いた朝鮮王朝には42人の王妃がいた。その中には、幸福を満喫した王妃もいれば、悲惨な目にあった王妃がいた。今回は、理不尽な仕打ちを受けた「悲惨な五大王妃」を取り上げてみよう。 悲惨な3人 まずは「悲惨な五大王妃」の中の3人を取り上げる。 ◆廃妃・尹氏(ユンシ) 〔1445~1482年〕 …
朝鮮王朝で怪物のような5人の王族女性とは、貞熹王后(チョンヒワンフ)、仁粋大妃(インステビ)、文定王后(ムンジョンワンフ)、明聖王后(ミョンソンワンフ)、貞純王后(チョンスンワンフ)である。 最初の2人 ◆貞熹(チョンヒ)王后 〔1418~1483年〕 7代王・世祖(セジョ)の正妻。1453年、夫が…
『イ・サン』は今も大変な人気を維持している傑作時代劇だが、イ・サンこと正祖(チョンジョ)に5人の女性がからんでくる。その女性たちは、実際にはどんな人物だったのだろうか。改めて取り上げてみよう。 正祖の妻と祖母 まずは、正祖の母親について。それは、恵慶宮(ヘギョングン)である。 21代王・英祖(ヨンジ…
暴君と呼ばれた10代王・燕山君(ヨンサングン)の側室の1人だった張緑水(チャン・ノクス)。彼女は「朝鮮王朝3大悪女」の1人で、燕山君の傍若無人な振る舞いを助長した人物だ。そんな彼女の生涯を順を追って見ていこう。 幼少期の生活 張緑水は、幼少期にとても貧しい生活を送っていたが、9代王・成宗(ソンジョン…
世宗(セジョン)の正室だった昭憲(ソホン)王后の場合、自分が王妃になって実家が大いに繁栄した。ただし、その後に待っていたのは奈落の底だった。まさに、昭憲王后は天国と地獄を経験した波瀾万丈の王妃だった。 申し分のない王妃 昭憲王后は、高麗時代から重要な官職を歴任するような名家の出身で、13歳のときに世…
写真=韓国MBC『華政』公式サイトより 仁祖が即位してから13年後、1636年12月に朝鮮王朝に最大の危機が訪れた。強国の清が、10万人以上の兵力で攻め入ってきたのだ。そのとき、貞明公主はどのように行動したのか。 貞明公主の決意 朝鮮王朝は攻めてきた清の大軍を迎え撃つが、あまりにも兵力…
恵敬宮(ヘギョングン)は、21代王・英祖(ヨンジョ)の時代に領議政(ヨンイジョン/現在の総理大臣)を務めた洪鳳漢(ホン・ボンハン)の娘である。彼女は、思悼世子(サドセジャ)の妻としてどのように過ごしたのか。 陥れられた思悼世子 朝鮮王朝時代の王子は、現代と比べものにならないほど結婚が早…