そして、「シングアゲイン」でもう一人忘れてはいけないのがMCを務めたイ・スンギだ。バラエティでは出しゃばりな一面を全面に出し、自分の手柄を自分で自慢してしまうようなノリの良さを見せるが、今回のように主役が自分ではない場合、しっかりの自分の役割をわきまえて振る舞い、なおかつ気配りの人なのだ。
ジュニア審査員を務めたキュヒョン(SUPER JUNIOR)に、審査に臨む覚悟を聞いたかと思えば、翌週は感想を聞いたり、毎回突然の質問でキュヒョンを困らせるなど、2人の楽しいトークのやり取りも一つの見どころとなっていた。このような一瞬「えっ?」と思うような質問はミノ(WINNER)にはしていない。困るような質問でもキュヒョンなら、おいしく返してくれるというのが分かっているからこその質問であり、そのように笑いを生み出すことで、緊張感あふれるスタジオの空気を和らげる役割を果たしていた。
未公開映像でも、歌手ユミがイ・スンギに対し、疲れることなく、出演者一人ひとりのことを大事に思ってくれるその気持ちに感謝していると言っていた。本番以外でも出演者たちに話しかけてリラックスさせ、勇気づけていたのがイ・スンギだったということだ。
出演者たちが番号ではなく、ついに名前を公開して登場した際にも、プラカードを作って応援していたが、それは制作スタッフではなく、イ・スンギが自ら考え、準備してきたという美談もシニア審査員のユ・ヒヨルから明かされたのだ。
MCとして、生放送では優勝者発表前の「CM」のフリの際、土下座パフォーマンスで視聴者のイラッとする気持ちを笑いに変えるなど、機転やトークの回しもさすがだったが、イ・スンギの影での支えは非常に大きかったといえるだろう。
なお、この人気に後押しされ、「シングアゲイン」TOP10によるコンサートも決定。3月19日(金)から21日(日)までオリンピック公園オリンピックホールで開催されるソウル公演を皮切りに、5カ月にわたって14都市を回る全国ツアーが開催されるが、ソウル公演のチケットは発売10分で、全席完売したという。
さらに、15日の「ボーナストラック」の放送最後には、「無名歌手戦」の「無」が「有」に変わり、「有名歌手戦」Coming Soonというテロップが出た。無名歌手でこれだけ盛り上がったのだから、間違いなく面白いだろう。