番組側は家具を再配置し、空間の美学を伝授するにあたり、まずは断捨離から。女優とはいえ、あまりにもすごい量の靴と服にビックリだったが、特に靴には強いこだわりがあるというユン・ウネ。子供の頃、裕福な家庭ではなかったので、服や靴のお下がりをもらい、身に着けていたが、靴は服とは違い、すでに靴底がすり減っているなど、状態が良くないものだったのだとか。そんな経験があるため、靴は成功の証のような、自分を満足させるものだったという。そのため、なかなか捨てられず、中には女優シン・ミナから誕生日のプレゼントでもらったという靴もあったが、目の前にズラリと並んだ靴を見て、「誇らしいと感じるのではなく、恥ずかしい」と反省し、大部分の靴を整理した。そして、自分の手で、大切だと思って必死に握っていたものを手放したことで、「心がラクになりました」とすっきりした表情で語っていたのが印象的だった。
また、自分で描いた作品などを公開し、美術に対する想いも打ち明けた。子供の頃、写生大会で賞をもらうほど上手かったので、両親としては、ユン・ウネが高校に行ったら、美術を習わせようと考えていたとか。ところが、中3のときにスカウトされ、美術か芸能か、両親から選択を迫られたユン・ウネは一晩中考えた結果、美術は後からでもできるだろうと考え、芸能の道へ。いまに至るが、心には常に美術への渇望があったという。
そんなユン・ウネのため、番組側はイーゼルをプレゼントし、絵が描けるようなユン・ウネだけの部屋を作ったほか、全ての空間を大改造。見違えるようにステキになった空間を見るたびに、鳥肌が立つと驚きの連続だったユン・ウネは最後には涙を見せ、感動のクライマックスとなった。
そして、ユン・ウネを一躍大スターに押し上げた2007年のドラマ「コーヒープリンス1号店」の台本と小道具で使った財布も大事にしまっていたユン・ウネ。この機会に、「貴重なものだけれど、もう使うことはないから」と、誰かにこの幸せの運気をつなぎたいと寄付することを決めた。
最近、新型コロナウイルスの影響により、お家時間が増えたことで、断捨離をする人が増えているが、今回ユン・ウネも段ボール24箱分を整理した。この番組はまさに、大切なものを手放した分だけ、またそれを満たす幸せが待っているということや、断捨離をする時間が、自分の人生の大切な価値を振り返る時間になるということを教えてくれている。