努力を注いだだけに観客の反応が熱い。
とても感謝することだ。困難な状況を耐えて見に来て下さる方々がいるということ自体がとても大切で貴重だと思う。多分すべての俳優がそう感じている。それで公演前にさらに決意を新たにする。ここに来てくれた方々が支払ったチケット代が惜しくないように精一杯エネルギーを使おうとする。
キム・ジュンスにとって「モーツアルト!」はどんな作品なのか。
ミュージカル俳優として導いてくれて、一歩踏み出せるように勇気を持たせてくれる作品だ。 また、主人公モーツアルトと当時の僕が状況的に重なる部分がある。それで公演をしながら慰められてストレスを解消した。 10年を振り返ってみると最も感謝する作品だ。
10年ほど前に一人立ちした状況について慰められたのか
当時1年ほど、TVをつけると僕たちの話が出ていた時期があった。是非を問う前に、良い話ではないから心がつらかった。24歳だったから幼い歳で耐え難いことであり、ニュースに出てくること自体が怖かった。その時、芸能人という職業に懐疑心を感じた。世の中に叫びたい言葉があるけど機会が与えられず、もどかしがっていた時に「モーツアルト!」出演の話が来た。最初は断った。状況も状況だったし、観客の前に出るのが怖くて、他のジャンルをしなければならないということに対する圧迫感もあった。 それでも社長がシナリオを一度見てくれと話して、見てみたら僕が伝えたい話があったんだ。モーツアルトと僕の置かれている状況が似ていた。 それでミュージカルをしてみてうまくできずに悪口を言われたとしても舞台でモーツアルトに託して僕がしたい話をしなければならないと思った。実際に公演をしながら多くの慰めを受けて勇気が出てきた。