d:そうなんだけど。理想は天空なのに、現実はどん底。
並大抵のものではなかった。彼らの歌のように。
「海だと思っていたここは、むしろ砂漠だった。
ありきたりの弱小アイドルが2つめの名前だった。音楽番組に出ても放送されなかったことは数えきれないくらい、誰かの穴埋めだったとしても、それが僕たちの夢だった。所属事務所が小さいからたいして売れないだろうって言う人たちもいた」。<『海』より>
J-HOPE:練習生仲間たちと別れるのは簡単ではありませんでした。家族みたいな仲間たちだから。その現実がすごくつらかった。
RM:未来がぼやけて不安になることがあります。僕の人生が、+でも0でもない、-であるかのような…。「ずっと準備ばかりしている」という思いに、愕然としてしまった。
JIMIN:目の前に壁が見えた時。いくら頑張ってもどうにもならないという感じ? 現実の壁は想像以上に高かったです。それでも諦めるという考えはありませんでした。
JIN:デビューを控えて本格的に振付を習いました。自分の思い通りにならなくて苦しかったです。何度も何度もしかられて。
JUNGKOOK:その時、練習量がぐんと増えたんです。とても消化できないほど。
でも実際にデビューしてみると、井の中の蛙の気持ち? 「自分はまだまだ未熟なんだ」と反省しました。
V:僕は踊ることが好きでした。どんなにつらい練習でも好きだから耐えられました。それよりも両親と離れて暮らすのが辛かったです。長く離ればなれだから会いたくて。
SUGA:所属事務所の近くのいちばん安い食事が6000ウォンくらいでした。1カ月の生活費の30万ウォンだけでは到底足りませんでした。MIDIのレッスンとデリバリーのバイトを掛け持ちしていました。その時、事故に遭ってしまい、肩に大怪我を負いました。もうあきらめて田舎に帰ろうかと思ったけど…メンバーに引き留められました。会社も待ってくれました。
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