【時代劇が面白い】本当に恐るべき悪女だった金介屎(キム・ゲシ)!

ドラマ『華政(ファジョン)』の主人公は貞明(チョンミョン)公主(コンジュ)だったのだが、このドラマの前半でものすごい存在感を持っていたのが、なんといっても金介屎(キム・ゲシ)だった。

彼女は悪の象徴だったのか

金介屎は、もともとは14代王・宣祖(ソンジョ)に直接仕えた女官だ。文書の扱いが巧みなことで高く評価された。
宣祖が亡くなると、金介屎は光海君(クァンヘグン)の即位のために裏で動いた。それが実現しても、金介屎は安堵しなかった。
兄の臨海君(イメグン)がかならず弟の光海君を策略にはめると見抜き、先に手を打って1609年に臨海君の命を奪ってしまった。
恐るべき女官である。
その金介屎が次に標的にしたのが、宣祖の二番目の王妃だった仁穆(インモク)王后と、その息子の永昌大君(ヨンチャンデグン)だった。
彼女は、仁穆王后の実父だった金悌男(キム・ジェナム)が永昌大君を国王にする陰謀をはかっていた、という嫌疑を創作した。
そして、金悌男を死罪に追い込んだ。

さらに、金介屎は永昌大君を強引に首謀者の1人にしてしまい、わずか7歳の子供を仁穆王后から引き離して、江華島(カンファド)に流罪にした。
金介屎は1614年に刺客を送って永昌大君を殺害。哀れにも、父と息子を金介屎によって殺された仁穆王后は、高貴な身分を剥奪されて西宮(ソグン/現在の徳寿宮〔トクスグン〕)に幽閉された。
1623年、光海君がクーデターで王宮を追われたとき、金介屎も捕らえれて、最後は斬首されてしまった。
人々はその死を「自業自得」と言った。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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2020.02.07