年末年始の風物詩  韓国エンタメ 歌謡祭、芸能・演技大賞の放送が決定

MAMA

 

学歴社会を風刺した『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』<JTBC>のメガヒットで始まった2019年。巷ではパロディやセリフが流行するなど、社会現象を起こした。ラブストーリー系では“眼球浄化”カップル パク・ボゴム&ソン・ヘギョのW主演作『ボーイフレンド』<tvN>のような正統派ストーリーもありつつ、リアル路線が主流。キャリア系アラサー女子たちの仕事と恋愛を描く『検索ワードを入力してください:www』<tvN>などがヒットした。「制作費負担」などの理由で昨年制作が激減した時代劇は、今年復活。『ヘチ 王座への道』『王になった男(原題)』など、11作品が誕生した。

今年はマニアックな舞台や、視聴者に馴染みのない職業にスポットを当てるドラマも目を引いた。例えば、『特別労働監督官チョ・ジャンプン(原題)』<MBC>は、雇用労働部に勤務する労働監督官が主人公。痛快で面白い脚本もさる事ながら、主人公役のキム・ドンウクの熱血っぷりがよく、『MBC演技大賞』では賞レースに食い込んでくる予想。KBS系列では“刑務所の医師”を主人公とした『ドクター・プリズナー(原題)』が大ヒット。『KBS演技大賞』は、今作で主人公を演じた“ゴッドグンミン(演技の神+ナムグン・ミン)”ことナムグン・ミンと、彼の対決相手役を演じたキム・ビョンチョルの主演男優賞&助演男優賞のW受賞が有力視されている。『SBS演技大賞』では、視聴率20%を超えた『熱血司祭<原題>』に注目。元特殊部隊出身の司祭というユニークな役柄に挑戦し新境地を開いたキム・ナムギルが初の大賞受賞となるか、期待がかかる。

熱血司祭

[執筆者プロフィール]

酒井 美絵子(さかい・みえこ)

聖心女子大学卒業後の2001年に渡韓。韓国外国語大学大学院在学中の2002年から、韓国から日本に輸出されるK-POP紹介番組などに出演。2004年からは日本の韓流ブームに乗り韓流雑誌への寄稿を開始。その後、出版・テレビ・映画といったメディア業界を中心に、ライター、コーディネーター、翻訳家として活動中。2016年4月からは、BSスカパー!『韓流ザップ』で「天の声」を担当。

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2019.12.25