「面白い映画を作りたい」 描いたのは社会問題ではなく、 私たちの周り にいるリアルな 人たち
超一級のエンターテインメント作品でありながら、貧富格差という社会性も映している『パラサイト 半地下の家族』。上映中、観 客から何度も笑いも巻き起こったユーモラスなキャラクター描写については、「自分で書いたシナリオですが、書きながら面白い なと思っていました(笑)」と、ジョーク混じりに自ら太鼓判を押した。一方で、「貧しい家族」と「裕福な家族」という貧富格差がも たらす、予想もつかない展開へと突き進んでいく物語について「登場人物たちは社会問題のことなんて全く考えていないし、政治 と闘っているわけでもない。この映画には英雄や悪党は登場しません。適度に善人であり悪人でもあり、リアリティがあります。皆 さんの周りにいる人たちが描かれているからこそ、社会問題に繋がっていると感じるのではないでしょうか。私は、ただ常に面白 い映画を作りたいと思うだけです」
ポン・ジュノ監督、日本を舞台にした新作を構想中! ?
注目している日本の役者とは… 香川照之主演映画『TOKYO!<シェイキング東京>』で、日本で撮影経験もあるポン監督。日本を舞台にした新作の予定につ いて問われると「実は日本のあるプロデューサーと、日本で撮影する作品について構想を話しています。日本には香川さんだけ ではなく、素晴らしい俳優がたくさんいます。是非、また一緒に撮りたいですね」と、明かすと会場からは拍手が。日本の役者につ いて「樹木希林さんをとても尊敬していましたが、亡くなられてしまいとても胸が痛みました。『母なる証明』をリメイクするなら彼 女が母親役になっていたでしょう。他にも浅野忠信さんは以前からとても関心を持っていた大好きな役者さんです。あとは広瀬す ずさんもすごく良いと思います」と、期待が膨らむエピソードが飛び出した。
映画ファンだけではなく、 ふと劇場 に足を運んで 観ても 楽しめる作品! 監督から日本の観客へメッセージ
予測不能な物語展開が全世界で大絶賛され、各国では「ネタバレ禁止運動」も起き ている本作。今回、日本最速で見た観客へ、口コミの方法をポン・ジュノ自ら伝授! 「既に公開されているアメリカやヨーロッパでは、こういうコメントがありました。「とに かく行って観ろ」「レビューにはなるべく触れるな」「何も知らないままで観るのが最 高だ」シンプルですが、悪くないと思いますね(笑)」さらに、日本の観客へ向け「日本 の映画ファンの方々の、作品を深く掘り下げて鑑賞するその情熱に大変期待していま す。でも、この作品は映画ファンだけではなく、街を歩いていてふと劇所に足を運んだ 際に観ても、予測不可能なストーリーをきっと楽しんでいただけるはずです!」とメッセ ージを送った。 ポスタービジュアルを模した目線隠しメガネをかけて観客とともに写真撮影も行い、大盛り上がりのイベントとなった。以上、本件 ご紹介のほどよろしく御願い致します。
【監督サプライズ登壇 日本最速試写会イベント概要】
◎日時:11 月 7 日(木)20:55~21:30
◎会場:ユーロライブ (渋谷区円山町 1-5 KINOHAUS 2F)
◎登壇者:ポン・ジュノ監督