「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.85「済州島のアワビのお粥」

アワビの切り身

待っている間にキムチや野菜と一緒に魚の唐揚げが出た。魚はししゃもほどの大きさであった。
持ってきた姉が「これは本当においしいよ」と言ったのですぐに食べてみると、唐揚げとはいってもそれほど脂っこくなく、何個でも食べられる感じだった。私が皿を空にすると、姉がすぐにお代わりを持ってきた。
そのあとで待望のアワビのお粥が出てきた。

とにかく旨い!
お粥自体にアワビの旨味がよく溶け込んでいて、塩加減もちょうどよかった。量も半端ではなく、大きな器にお粥がなみなみと入っていた。
その中をスプーンでまさぐってみると、大きめに刻まれたアワビの切り身が4つも確認できた。その一つを口の中に運ぶと、肉がほどよく柔らかく食感が最高だった。
思わず妹と目が合ったので食事が気に入ったことを合図すると、妹もとっておきの笑顔で返してくれた。
本当にうれしい夕食だった。
「あの店にまた行きたいなあ」
8月の下旬にそんなことをしみじみと思っている。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

2019.08.24