「コラム」『テバク』で見事に変身!/チャン・グンソク全集21

チャン・グンソクは『テバク~運命の瞬間(とき)~』に対して並々ならぬ情熱で取り組んだ。特に、主演が決まったときに語った「2年間大学院に通いながら臥薪嘗胆の姿勢で自分を振り返ってきました」という言葉が印象的だった。

 

背水の陣
たきぎの上に寝たり苦い肝をなめたりという故事から生まれた「臥薪嘗胆」という言葉。「大きな目標を達成するために苦労を重ねること」を意味しているが、この言葉を持ち出すほど、チャン・グンソクには期するものがあった。
彼は『テバク』で、王子でありながら捨てられてしまったテギルを演じる。見どころは、弟に当たる英祖(ヨンジョ)と国を賭けた大勝負を行なうところ。スケールが大きいストーリーなのである。
そして、韓国では3月28日からSBSで『テバク』の放送が始まった。

第1話の冒頭の場面。雪が強く降る中で、成人したテギル(チャン・グンソク)が、反乱を起こす李麟佐(イ・インジャ/チョン・グァンリョルが扮している)と厳しく対峙していた。
このときのチャン・グンソクの演技は迫力があった。
「今までとは違う」
多くの視聴者がそう思ったことだろう。
何が違ったのか。一言で言えば「覚悟が備わっていた」ということだ。

「この『テバク』で評価を得られなければ俳優をやめざるをえない」
そんな切羽詰まった“背水の陣”をチャン・グンソクが匂わせていた。ドラマでは、凍えるような寒さの中で精悍な表情を見せていたが、そのときに見せた強い意志は、チャン・グンソク自身の決意の表れだったのだ。
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2019.08.07