イ・ビョンフン監督との出会い
―出演作品も多いですが、たまに仕事をしたくない時もありますか。
「撮影の時はいつもつらいです。本当につらい時は“これをなんでしなければならないのだろうか”と思ったりします。しかし、どうせすることですから、避けることもできないじゃないですか。すべきことだったら、とことんやろうと覚悟します。私は水におぼれる場面もよく撮りました。苦労する場面もたくさんありますが、すべてが終わればやりがいがあります。作品がすべて終わって日常の生活に戻ると、撮影現場が恋しくなり、また演技をしたいと思います。それが、演技を続ける原動力になるんです」
―『トンイ』に出演したときの記憶に残るエピソードは?
「これは本当に初めて話すことなのですが……。撮影現場ではなく撮影前の練習の時にちょっとした出来事がありました。友達役で共演した子役の人から、練習するのでセリフを合わせてほしいと言われたんです。それで軽い気持ちで行なったら、イ・ビョンフン監督からいろいろと指摘されました。“なぜ、私ばかり言われるのかな”と不思議に思いました。私は練習に付き合っただけなのに、監督から叱られてばかりでした。他のスタッフや子役たちがいる前で……。悔しくて涙が出たんです。あとでADの方が来て“すべてお前のためにやったことなんだよ”と話してくれました。
実は私の演技力を高めるために行なった実戦練習だったようです。でも、涙が止まらなかったですね。今考えて見ればいい経験でした。イ・ビョンフン監督にお会いすることができなかったら、『太陽を抱く月』のヨヌもいなかったと思います」
(次回に続く)
インタビュー=パク・ミヌ
撮影=シン・ジュヨン
提供:ロコレhttp://syukakusha.com/
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