「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.55「SHINeeのキーが入る軍楽隊」

音楽的な感性が磨かれる

次の種類は、軍司令部や陸軍訓練所などに所属する軍楽隊だ。
この場合は35人前後で構成されていて、メンバーは音楽大学に入学できるレベルの技量を備えている。
ここまで説明した軍楽隊は、兵役を司る兵務庁によって入隊前に実技試験を行なってメンバーが選抜されている。
つまり、「SHINeeのキーが入隊前に軍楽隊に合格した」ということは、これまで説明した軍楽隊のいずれかに所属する可能性が高い。

一方、軍楽隊の数が一番多いのは、各師団に所属している軍楽隊だ。この軍楽隊の場合は構成員が25人前後だが、新兵訓練中に希望を出してメンバーになるケースが多い。つまり、入隊前の選抜試験を経なくても軍楽隊に入れるということなのだ。
以上のような違いがわかっていれば、軍楽隊をより正確にとらえることができる。
いずれにしても、軍楽隊のメンバーになれば、兵役中とはいえ音楽漬けの毎日となる。K-POPのスターにしてみれば、音楽的なブランクを回避することができるし、音楽に触れる中でさらに感性が磨かれるかもしれない。
芸能兵の制度は廃止になってしまったが、軍楽隊は芸能人の兵役にとって望むべき所属先と言える。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

2019.01.26