「僕の踊ってる姿、どう? 恥ずかしいけど、慣れてきた(笑)」と、笑顔を見せるホンギ。「僕はよく、SNSに皆さんが書き込んでくれるコメントを読むんだけど、“なんでホンギは、他の韓国アーティストみたいに愛してるってファンに言わないの?”ってコメントがあるんです。僕はお母さんにも“愛してる”って言わない。皆さんに伝えたい本当の気持ちは、“ありがとう”という感謝の言葉で、その100%の気持ちをこの曲に込めました」と言って、新作アルバム『Cheers』の日本オリジナル曲「Thank you」を熱唱したが、この曲はぜひ、歌詞を読み返してほしい。「メリークリスマス、イブ!」という言葉とクリスマスらしい鈴の音で始まったホンギのクリスマスソング「Miss X-Mass」では、「一緒に歌おうか」と、サビをファンに歌わせる。その声を聞いて「ありがとう!」と3階まで見渡して柔らかな笑顔を見せると、両手を広げ「メリークリスマス!」と叫んだ。本編の最後は、アルバム『Cheers』のリード曲「Pathfinders」で締めくくり、ミュージックビデオで大きな話題となったダンスを生披露して沸かせた。
アンコールでは、ホンギらしさが爆発するロックバラード「YELLOW」を1曲目にもってくると、サビの“You Are My YELLOW”をオーディエンスが大合唱し、FTISLANDのライブさながらの盛り上がりを見せた。「この曲を絶対にアンコールの最初に聴かせたかった」というホンギ。「夏頃、作曲に行き詰まってって気分が落ち込んだんです。そんな時って、誰かに話をきいてもらうだけで心が軽くなるじゃないですか。僕は太陽(YELLOW)に話をきいてもらってた。それにプリマドンナ(FTISLANDのファンの呼称)の色もYELLOW。お互い、話をききあえる関係だと思ってこの曲を作りました。この曲、大好きなんです」と本心を吐き出すと、最後は手拍子とファンの大きなコーラスの声で一体となる明るいロックバラード曲「GOOD NIGHT」で締めくくったが、FTISLANDの“やりきった感”とはまた違う、なんとも暖かな雰囲気でクロージングを迎えた。
そのライブ力と、ロックボーカリストとしての実力が評価されているイ・ホンギ。しかし、こうやってソロ・アーティストとして、バンドとは違ったボーカル力、ライブ力を見られるのはうれしい限り。どんな曲を歌っても、彼の“心を伝える歌”は変わらない。日々、さまざまなジャンルの歌に挑戦し続けるアーティストでありボーカリスト、イ・ホンギが堪能できたソロライブだった。
(5ページへつづく)