鄭義信監督は、「焼肉ドラゴン」は2008年の舞台初演から、口コミで日本でも韓国でも評判になり、再演を重ねたくさんの人から映画化を勧められたという。映画化することに自信がなかったが、この作品の世界を1番よく知る人がやった方が良いという言葉を受け、初めて映画監督に挑むことになったと、作品について語った。
キャスティングでは「お父さん役はサンホしかいないな」と思っていたことを明かした。キム・サンホが長ゼリフを話すシーンは撮影に8時間程かかったというが、難しい日本語のセリフであるにもかかわらずリハーサルの時もリテイクでも一字一句間違わずに演じ、本当に素晴らしい役者だと称賛。
キム・サンホは「韓国でもとても評判が良く有名な作品なので、映画化が決まりキャスティングされた時に迷いはありませんでした。ありがたく、良い形でできるように頑張ろうという気持ちで受けさせていただきました」と、出演に対する気持ちを語った。
日本での撮影現場は初めてで緊張したというが、監督や共演者が居やすいようにしてくれて馴染むことができたと振り返るキム・サンホ。それに対し真木よう子は、キム・サンホは現場の盛り上げ役だったと話した。続けて「アボジから1番はじめに教わった言葉がシバル(韓国語でこの野郎)だった」とし会場をざわつかせると、キム・サンホは慌てて「気合い入れの時に言うんです」と実際に「シバル!」と声を上げ観客を笑わせた。
井上真央は、「アボジお酒飲むの大好きなんですよ。朝から『今日みんなでいけるかな?』とお酒のことばかり考えていました(笑)。クランクインする前にみんなでご飯食べようと声かけてくれたのもアボジだったので、ひとつになれたのはアボジが引っ張っていってくれたのおかげだなと思います」とし、一緒に飲んだ時のエピソードも語った。
韓国語でも会話を楽しんだという桜庭ななみは、一緒に食事した際に、家族のことや作品についても話し、「焼肉ドラゴン」の家族への愛の大きさを感じたと話した。大江晋平は「本当のお父さんのようだった」とキム・サンホとの絆の深さを感じさせた。
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