「女は金よ!マサオ!まずは指輪を買えばいいのよ!」と、サクラが陽気なラップに乗せて女の心理を説明すると、タクヤとマサオも合いの手を入れてラップを盛り上げ、会場もドッと笑いに包まれた。その後、2人のサポートのおかげで無事アユミと付き合うことができたマサオは大喜び。
一方、密かにタクヤに想いを寄せていたサクラは、好きなのに話すといつもケンカ腰になってしまいなかなか気持ちを伝えられないことに悩んでいた。この日もせっかく映画デートの約束をしたのに30分の遅刻。遅刻してきたことをひどく怒るタクヤに、つい反論してしまったサクラだったが、ひょんなことから自分がタクヤのことを好きだということがバレてしまう。
気まずい雰囲気が流れるなか、「実は俺もサクラが好きだ」とまさかのタクヤからの告白にサクラは大興奮。めでたく付き合うことができた2人は、ペアルックの服を着て出かけたり、酔っぱらったサクラをタクヤがやさしく介抱するなど終始ラブラブな様子。
マサオとアユミ、タクヤとサクラ、2組のカップルはそれぞれ幸せな毎日を過ごしてきたが、徐々にすれ違いが生じ始める。彼女の目の前で他の女の子と電話するタクヤにイラつくサクラ、アユミの喫煙や暴力的な言動に悩むマサオ、お互いの気持ちが少しずつ離れていく切ない演技に注目だ。
何が悪かったかわかっていないのにとりあえず謝ろうとするマサオが理解できないアユミ、謝っているのに許してくれないアユミに腹を立てるマサオが、男女の理解しあえない気持ちを歌で表現するシーンは誰もが共感できる恋愛の一コマだろう。
1度は別れを選んだ2組のカップルが、その後どうやって前に進んでいくのか。出会い、楽しい日々、ケンカ、別れ、そして人を好きになるということ、恋愛をするうえで必ず経験する数々のエピソードがギュッと詰まった素敵なミュージカル作品に仕上がっている。
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