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「ソウォン/願い」
幸せに生きていく
それが最大の復讐
8月9日(土)より新宿シネマカリテ、ほか全国順次ロードショー!
韓国全土を震撼させた実際の暴行事件に基づく
登校中に襲われ、心身に傷を負った、8歳の少女ソウォン。
残酷な絶望の底に落とされた家族が、再び立ち上がる希望の物語。
【映画賞受賞歴】
*2013青龍映画賞 最優秀作品賞・脚本賞・助演女優賞
*2013韓国映画評論家協会賞 主演女優賞(オム・ジウォン)
*2014北京国際映画祭 助演女優賞(イ・レ)
【introduction】
あふれる涙をぬぐった後に、家族を守る勇気がもらえる、奇跡の感動作。
絶望に打ちのめされていた父は、最も傷ついた娘と懸命に向き合った時、
その娘から再び人生を生きることを教えられたー。
本国で280万人が涙した-
本作は、2008年に韓国で実際に起きた幼女暴行事件とその裁判結果を基に、被害者家族の苦しみと再生を描いた衝撃作。
監督は「王の男」(2005)で1230万人を動員し、現在でも韓国歴代興行成績ランキング5位(2013年時点)というメガヒットを打ち立てたイ・ジュンイク監督。本来ならタブー視される残酷すぎる事件をテーマにしながら、イ・ジュンイク監督は被害者の耐え難い苦しみに真摯に向き合い、被害者とその家族が絶望の中で見出していく希望を描くことで、これまでの韓国映画が繰り返し描いてきた復讐とは別の形の復讐を提示した。
監督の呼びかけに応じ、これまで「シルミド/SILMIDO」や「ザ・タワー 超高層ビル大火災」で演じてきたヒーロー像とは全く異なる、平凡で非力な父親を演じたのはソル・ギョング。あまりの重責に一度出演を断りながらも、役への運命を感じてからは、6キロの増量とすっぴんでの渾身の演技を魅せた母親役のオム・ジウォン。そして、監督がその出会いを「この映画の宝であり、幸運」と言う、自然な愛らしさで目をひきつけてやまないソウォン役を演じた新星イレ。
並々ならぬ決心で参加した製作陣と俳優たちの心が観客の心をも震わせ、応援の声と涙は韓国で280万人を動員するロングランヒットを記録。2013年の青龍映画賞では主要7部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、音楽賞、脚本賞)にノミネートされ、最優秀作品賞を含む3冠に輝いた。
【story】
傷ついた娘のために、父親は何をしてやれるのか-。
ある雨の朝、学校に行く途中で8歳の少女ソウォン(イ・レ)は酒に酔った男に連れて行かれ、恐ろしい暴行事件に遭う。身体と心に生涯消すことができない傷を受けたソウォン。信じがたい状況に泣き崩れる父親のドンフン(ソル・ギョング)と母親ミヒ(オム・ジウォン)。
しかも、事件を知ったマスコミが病院に殺到し、両親はソウォンを社会の好奇の目から懸命に守ろうと必死な中、犯人の有罪を立証するために、裁判で傷ついたソウォン自身の証言が必要となり、家族はさらに追い詰められることに。
そんな中、ソウォンがジョングを見る度に、事件の際の犯人の男の記憶が蘇って怯えるようになり、ジョングは娘に近寄ることさえ出来なくなってしまうー。
【production note】
イ・ジュンイク監督の新たな温かさを持つ作品
イ・ジュンイク監督は、朝鮮時代の宮廷道化師を描いた「王の男」(2005)で、人間の生きる価値、人生に付随する喜劇と悲劇の両面を豊かな感情と共に丹念に描き、1200万を動員。その後、「ラジオスター」で落ち目のロックスターとマネージャーの強い信頼と友情を心温かく描き、中年の父親が夢を追う「楽しき人生」では、強い哀愁と共に幸せの意味を描いた。イ・ジュンイク監督のすべての映画において、監督から現実社会に生きる人々への温かく注意深い眼差しがあり、多くの人々の共感を集めてきた。そして今、イ・ジュンイク監督は本作「ソウォン/願い」にその類まれな優しさの才能を注いだ。
前作「平壌城」以来、長く復帰が待たれていたジュンイク監督。「私が死ぬほど語りたい物語が時のみ復帰するつもりでした」と語る監督にとって、「ソウォン/願い」は、まさにそういう作品だった。「ソウォン/願い」の脚本は監督が監督を決意する重要な要因となった。監督は、子供の性的暴行事件に激しい怒りを覚えたけれども、物語は社会に対して温かい視線を持っていると感じた。「恐ろしい現実です。性的暴行事件は未だなお起きています。中でも児童に対する性的暴行事件は最も過酷で悲痛なものです。それはあまりにも痛烈すぎて扱うには難しすぎるテーマだからこそ、私は誠意と心でその問題に近づきたいと思いました。」と映画への献身を語った。「家族が大きな痛みを伴いながら暗いトンネルを抜ける旅と、その絶望から生まれる希望のドラマを描くことで、“世界はまだ生きる価値がある”というメッセージを伝えたかったのです。」そのメッセージがさらに広がることを願って。
イ・ジュンイク監督は、スタッフや俳優たちからも、同じく温かさや誠意を引き出し、「ソウォン/願い」は「王の男」「ラジオスター」といった作品に連なりながら、また別の感動を持つヒューマンドラマとなった。
映画が伝えたかった想い「痛みに耐える被害者がいる-」
映画「ソウォン/願い」は、暴行事件の被害者家族という非常に敏感な問題を描くが、その最も痛切なところで咲いた最も暖かい物語を通して、韓国で奇跡のような感動を起こした。世界中の被害者と家族が強く生きられるように。その想いから出発した本作には、慰めと癒しが痛みを和らげ、前を向いて生きるとより良く生きられるという確信が込められている。そして、信じたくないことが起きたとしても、「それでもまだ世界は生きるに値する」という希望のメッセージを伝えている。
これまでの韓国映画が、犯罪者に対する怒りと憎しみ、復讐の話を描いていたとしたら、 本作は、異なる立場からアプローチした。実際の事件を基にしているため、被害者たちのつらい記憶がようやく忘れられてきたのに、あえて暴き出し問題化してしまうのではないか、という一部の憂慮に反し、本作は直接的で刺激的な描写はせず、不快感を伝えない。むしろ一生治癒できない可能性がある大きな痛みの中でも、それでも希望の種は芽吹く可能性を発見しようとした。
加害者が懲役何年の宣告を受けるのかという報道的な関心よりも、被害者が何年苦しむのかを深く考え、このような痛みに苦しむ被害者がこれ以上増えないように願う気持ちを映画に込めた。見たくなかったことに焦点を合わせたわけではない。痛みに耐える被害者がいるという真実を話すことが、この映画が伝えようとする核心なのだ。
イ・ジュンイク監督は「大きな傷を経験した家族が、苦しみのトンネルを通る過程での心情、そして周りの人々の助けを得て、再び日常を取り戻すまでを、そのまま描いた映画です」と語る。
この想いに賛同し参加を決心した製作陣と俳優たちの心が、観客にも伝わり応援の声と涙があふれ、自主的に上映会を主催して応援メッセージを伝えるなど、映画の趣旨に深く共感し行動する動きが広がった。
トップスターが真摯に演じた、平凡な父と母の姿
韓国を代表する演技派俳優ソル・ギョング、オム・ジウォンと映画「ソウォン/願い」の出会い。イ・ジュンイク監督と初めて映画を撮るのはもちろん、初めて共演した二人は、我が子の痛みの前にした両親の普遍的な感情を、不要な技巧をすべて放棄し、心に迫る直球の演技で表現してみせた。
「シルミド/SILMIDO」「TSUNAMI-ツナミ-」などの華麗なアクション大作への出演歴を誇り、スーパーヒーローとして無限の信頼を与える俳優ソル・ギョングが、本作では平凡な市民である父親ドンフン役を演じた。娘の苦しみや痛みを見守るだけしかない父の焦燥心と、社会への怒りが入り混じった複雑な心境を、様々な演技の中に見事に織り込んだ。
「特別ではない人物を演じた」とソル・ギョングは語る。本作について「どんな映画だと断言するのは難しい映画だ。見る人がそれぞれ別の感情を感じるだろう。本当にたくさんの人に見ていただいて感じていただきたいと思う」と、自身のメッセージを伝えた。
映画「ノートに眠った願いごと」「映画館の恋」など感性の細やかな繊細な演技から、テレビドラマで披露する才気溌剌な演技まで、多様なジャンルをこなす演技派俳優のオム・ジウォンが母親のミヒを演じた。「観客に、オム・ジウォンに見えず、ミヒという人が見えたらいいと思いました」という彼女の言葉そのままに、子供の前では誰よりも強靭になる平凡な母親に変身した彼女は、胸に響く演技で、母性愛を完璧に表現した。オム・ジウォンは、 「生きていれば、思いがけず困難な瞬間がやって来ます。それを克服しなくてはいけないのです。良い人々と良好な心で撮影したそのエネルギーが、映画にもそのまま反映されたと信じています」と、気持を伝えた。
「私たちは、撮影中たくさん涙を流し、お互いに成長した」と、ソル・ギョングは言う。真摯な真心と感情を共有し、呼吸を合わせたソル・ギョングとオム・ジウォンの驚くべき素晴らしい演技が、映像の中におさめられている。
ソル・ギョングの選択、オム・ジウォンの挑戦
ソル・ギョングは「ソウォン/願い」のシナリオを受け取ったものの、あまりに痛切な事件を含んでいるので、とても読む意欲を出すことができなかった。気持ちを喚起させるために、インターネットを検索していた彼は、ある被害児童の父が書いた手紙を読んだ。被害者にもかかわらず、知られることを恐れ、マスコミと近所の人たちの視線を避けて、隠れて過ごさなければならない被害者や家族。その痛みから希望と勇気を引き出してくれたその父親の手紙は、ソル・ギョングが本作に出演することを決めるのに決定的な影響を与えた。
「あまりにも胸が痛い素材だから、私は避けようとしていた。しかし、避ければ避けるほど、より悪化させるようだ。世の中に知らせるために、正面を見てまっすぐに話をする必要があると思った」と言う。ソル・ギョングの願いは、そのまま映画の中に反映された。
イ・ジュンイク監督は「ソル・ギョングという俳優が、この役を引き受けてくれるとは、なんと幸いで有り難いことだろうか」とソル・ギョングへの謝意を惜しまなかった。
オム·ジウォンにとって、映画「ソウォン/願い」は挑戦だった。初めてシナリオを読んだとき、未婚の自分には母親の心をよく表現できないと思った。躊躇していた彼女に、もう一度シナリオが届けられたとき、彼女は「運命だ」と思って出演を決心した。
事前の準備段階から、オム・ジウォンは驚くほど情熱的かつ積極的な姿勢で、仕事に臨んだ。妊娠5ヶ月の母親に見えるように体重を6キロも増やし、小さな文房具店を経営する女性らしく地味なスカートとシャツを着て、撮影時は化粧をいっさいしなかったという。シナリオを思い浮かべるだけで涙を流すほど役割に没頭したオム・ジウォンは、子供の事故の知らせで病院に駆けつける場面の撮影では、撮影後も泣き止むことができないほどだった。
イ・ジュンイク監督は「オム・ジウォンという女優が見せてくれた演技の深さと厚さは驚嘆に値する」と、一層成熟し深みを帯びた彼女の演技に心からの拍手を送った。
【cast&staff】
ソル・ギョング 1968年生まれ
漢陽大学校演劇映画科卒業後、演技の世界へ入り、イ・チャンドン監督の「ペパーミント・キャンディー」で一躍韓国を代表する俳優に。以降、韓国トップスターの座に君臨し続け「シルミド/SILMIDO」「TSUNAMI-ツナミ-」「ザ・タワー 超高層ビル大火災」と大ヒット作の主演を堂々演じている。
ドンフン(ソウォンの父親)
テレビの野球観戦が大好きで、娘の髪を結ぶのが苦手な平凡な父親。娘が事件にあい自分を避けるようになったため、娘の好きなキャラクターをかぶって、娘のために必死で奮闘する。
オム・ジウォン 1977年生まれ
TV局のレポーターから女優に転身、ハン・ソッキュ主演「スカーレット・レター」の演技で高い評価を得、ホン・サンス監督作「映画館の恋」ではカンヌ国際映画祭でも注目を浴びるなど映画界での活躍の一方、TVドラマシリーズでラブコメディのヒロインを演じ、または授賞式のMCなど、多方面で活躍。
ミヒ(ソウォンの母親)
文房具店を営み、温かい心と強い意思で家族を守るソウォンの母。愛しい我が子の傷ついた姿に心が引き裂かれるほど苦しみながらも、弱音を吐かず、専門家の助けを借りて、ソウォンをなんとか癒そうとする。
イ・レ
オーディションにより本作主人公役に選ばれた。豊かな感情表現で、撮影の段階から天才俳優の登場と絶賛を受け、監督だけでなく共演俳優たちの心も完全に虜にした。
ソウォン
“ココモン”というソーセージのキャラクターが大好きな8歳の少女。暴行事件の被害に遭い、一生の傷を負いながらも、その痛みを克服し新しい生活を生きようとする勇敢さを持つ。
キム・ヘスク 1955年生まれ
映画とテレビ、両方の世界を縦横無尽に活躍。名実共に韓国を代表する国民のママ。
ひまわりセンター心理療法士
小児精神科専門の医師。表面上は落ち着いて理性的に見えるが、自身も過去に深い傷を負っている。
キム・サンホ 1970年生まれ
「ワンドゥギ」「黒く濁る村」など数多くの作品に欠かせない名脇役。
ヨンソクの父
ドンフンが務める工場の工場長で、ドンフンの善良な友人。
ラ・ミラン 1975年生まれ
「恋愛の温度」に「ダンシングクイーン」など、作品ごとに個性的な魅力を見せる演技派女優。
ヨンソクの母
ミヒとその家族の面倒を見る、ミヒの友人。
監督:イ・ジュンイク
監督は「王の男」(2005)で1230万人を動員し、韓国歴代興行成績ランキング5位(2013年時点)を記録したイ・ジュンイク監督。その後もヒット作を重ねたが「平壌城」(2011)を最後に商業映画からの引退を宣言した。しかし、本作のために監督復帰。現在は、ソン・ガンホ主演の新作映画を撮影中。
Staff
監督:イ・ジュンイク「王の男」
脚本:ジョ・ジュンフン、キム・ジヘ「建築学概論」
撮影:キム・テギョン「ミッドナイトFM」
編集:キム・サンボム「ベルリンファイル」、キム・ジェボム「ベルリンファイル」
音楽:バン・ジュンソク「10人の泥棒たち」
Cast
ソル・ギョング「シルミド/SILMIDO」」「ザ・タワー 超高層ビル大火災」
オム・ジウォン「スカーレット・レター」「美しき野獣」
キム・ヘスク 「渇き」
キム・サンホ「黒く濁る村」
ラ・ミラン「親切なクムジャさん」
イ・レ
配給:アットエンタテインメント 配給協力:武蔵野エンタテインメント
韓国/2013年/韓国語/カラー/123分/DCP上映/原題:소원/HOPE/
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