大変やりがいがある
総合的に見ても、助教というのは「選ばれた人たち」なのである。なぜならば、自分が助教になりたいと言っても簡単になれるものではないからだ。
新兵訓練のときの状況を見て、師団の上層部がふさわしい人材を選抜して助教にさせるのである。
さらに、新兵訓練で優秀な成績を挙げただけでなく、たとえば高学歴であったり、特別な資格を持っていたりすると、選ばれる可能性が高くなる。
テギョンの場合は、TOEICで満点を取るほどの英語の力を持っているだけでなく、芸能界であれほどの人気を維持しているという実力が素直に評価されたものと思われる。過去にも、芸能界出身者が助教に選ばれるケースは何度もあった。それだけ、芸能界出身者は一目置かれているのだ。
テギョンは、性格的にもとても面倒見がよくて新兵たちのよき先輩になることだろう。なにしろ、兵役に入る人のほとんどは20歳前後の若者たちで、テギョンからすれば10歳近く年下の連中である。慣れない軍隊に入ってきて、戸惑いや心配がとても多いはずだ。そういうときに、テギョンなら的確なアドバイスをして、新兵たちの精神的な支えになってあげることができる。
彼は、アメリカの永住権を放棄し、腰の手術をしてまで、現役兵としての兵役にこだわってきた。それほど軍務に強い誇りを持っていただけに、この助教という任務も彼にとっては大変やりがいがあるものだ。
そういう意味でも、助教はテギョンにとってふさわしい軍務と言える。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
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